痩せたら臭くなった! ダイエット臭の原因と対策
「やった、痩せた!」と思っていたら、何だか体臭や口臭がきつくなった気がする……。
それは、ダイエット臭かもしれません。ダイエットが原因で発生するニオイのことをダイエット臭といいますが、これが出てきたらダイエット方法が間違っている可能性があります。
そこで今回は、ダイエット臭の原因と対策についてご紹介します。ダイエット方法を見直して、ダイエット臭を予防しながらキレイに痩せていきましょう!
目次
ダイエット臭って何?
ダイエット臭とは、極端なダイエットをして痩せたときに発生しやすい体臭や口臭のことです。
ダイエット臭は甘酸っぱいニオイが特徴で、「ケトン臭」とも呼ばれています。
このケトン臭は、ダイエットをしている人の半数以上は生じている可能性があるそうです。
しかし、徐々に体臭が変化していくため、自分では気づかないことも多いんだとか。ダイエット中に人から体臭や口臭を指摘されたら、それはダイエット臭かもしれません。
ダイエット臭の原因とは?
では、ダイエット臭の原因とは何なのでしょうか? ダイエット臭は、極端な食事制限をしている人に発生しやすく、間違ったダイエットが原因になっている可能性があります。
とくに「糖質制限ダイエット」をしている人に発生しやすい特徴があります。そのダイエット臭の原因となる物質が、「乳酸」と「ケトン体」だと言われています。
乳酸とは疲労物質のことで、間違ったダイエットによって代謝が悪くなると発生します。
乳酸は、アンモニアと混ざって汗として排出されるため、体臭がきつくなる原因になります。
また、ケトン体とは肝臓から発生する物質のことで、やはり代謝が低下すると発生します。
糖質制限などによって糖質が足りなくなると、エネルギーを生み出すために脂肪を分解し、このときにケトン体が作られます。
これがケトン臭(ダイエット臭)が発生するメカニズムです。ケトン臭は汗だけでなく、口臭や尿からもツンとするような酸っぱいニオイがするのが特徴です。
つまり、ダイエット臭は、基礎代謝の低下が原因で発生します。
これは、ダイエットのやり方が間違っていることを表しています。このままの状態でダイエットを続けると、自律神経やホルモンバランスが乱れて様々な不調を引き起こします。
たとえば、生理不順やめまい、しびれや疲労感などの体の異変が考えられます。ダイエット臭を感じたら、そのまま放置せずにダイエットの方法を見直す必要があります。
ダイエット臭には3つの段階がある
ダイエット臭の原因はわかりましたが、実は、ダイエット臭には3つの段階があると言われています。段階によってニオイも変わってきます。では、それぞれの段階にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
ダイエット臭の第1段階:脂肪臭
極端な食事制限によって「炭水化物」や「タンパク質」の摂取が不足すると、体にもともとある「中性脂肪」からエネルギーを生み出します。
中性脂肪は、ニオイ物質である「脂肪酸」に分解し、そこからエネルギーを作り出します。
しかし、代謝が低下した状態だと、脂肪酸をエネルギーとして燃焼しきれず、脂肪酸が血液中に増加します。
すると、汗や皮脂とともに体外に排出され、脂っぽい体臭が発生します。これが脂肪臭です。脂肪臭はそれほどキツイ体臭ではないので、この段階では気づかない人も多いです。
ダイエット臭の第2段階:アンモニア臭
極端なダイエットによって基礎代謝が低下した状態が続くと、血行が悪くなることで酸素が全身に行きわたらなくなり、その結果、体内で乳酸が発生します。
乳酸は、アンモニアと一緒に汗に混ざる性質があり、汗をかいたときにアンモニア臭を発生させます。これが第2段階の「アンモニア臭」です。この段階になると、体臭を感じやすくなります。
ダイエット臭の第3段階:ケトン臭
最終段階になると、典型的なダイエット臭である「ケトン臭」が発生します。ケトン臭は甘酸っぱいニオイが特徴で、強烈な体臭や口臭を発生させることがあります。
ケトン臭は尿にも含まれるので、トイレで酸っぱいニオイを感じたらダイエット臭を疑ったほうが良いかもしれません。
ダイエット臭を防ぐための対策とは?
ダイエット臭が発生する原因がわかったところで、ダイエット臭を防ぐための対策をご紹介します。ダイエット臭が発生する前に予防したり、発生した後でも改善することができますよ。
運動をする
ダイエット臭を予防する対策は、運動をして代謝をアップさせることです。
そもそもダイエット臭は、食事制限だけで極端なダイエットを行い、運動をしていないことが原因の1つです。そのため、運動をすることでダイエット臭を予防・改善できます。
運動の中でも、有酸素運動がオススメ。ウォーキングやジョギング、水泳などで体を動かしましょう。
また、運動をする習慣がない人でも、日常生活の中で小まめに体を動かすようにするだけでも代謝がアップし、ダイエット臭を改善することができます。
さらに、ダイエット臭の原因となる「ケトン体」は、筋肉や脳で燃焼されるため、筋肉量を減らさないことも大事。
筋肉量を減らさないためには、スクワットなどの軽い筋トレで筋肉を刺激するなど、小まめに運動をするように心がけましょう。
食事内容を見直す
ダイエット臭を予防するための対策は、食事内容を見直すことです。極端なカロリー制限は控え、栄養バランスの良い食事に切り替えましょう。
◆アルカリ性食品を摂る
ダイエット臭は体が「酸性」に傾くことが原因になっているため、それを中和するために「アルカリ性の食品」を摂ることが効果的です。体が酸性に傾くと、代謝が低下する原因になり、ダイエット臭が発生してしまうのです。アルカリ性の食品とは、野菜や果物、キノコ類や大豆製品などがあります。順番に見ていきましょう。
- 野菜……ホウレン草や小松菜などの葉物野菜が効果的
- 果物……レモンやグレープフルーツなどの柑橘類やバナナなどが効果的
- キノコ類……アルカリ性食品の中でも食物繊維が豊富でダイエットに効果的
- 大豆製品……納豆や豆腐などは良質なタンパク質と大豆イソフラボンが豊富
- クエン酸……梅干しや酢、柑橘類などは酸性に傾いた体を中和するのに効果的
これらのアルカリ性食品は、ダイエット臭のみならず、体臭全般に効果的な食べ物なので、日頃から食生活に取り入れてみましょう。
◆発汗作用のある食べ物を摂る
ダイエット臭を予防するためには、汗腺の機能を高めて汗をたくさん出すことが大切です。そのためには、発汗作用のある食べ物を摂り、血行を促進させましょう。発汗作用のある食べ物は、生姜や唐辛子などです。
◆糖質を制限しすぎない
糖質を制限しすぎないことも、ダイエット臭を予防する対策として有効です。糖質を制限することはダイエットに効果的ですが、食事だけで痩せようとするとダイエット臭が発生する原因になります。糖質を適度に取り入れて、栄養バランスの良い食事を摂りつつ、運動も取り入れながらダイエットをすることがダイエット臭対策になります。
水分を摂る
ダイエット臭の中でも、「口臭対策」として効果的なのが水分を摂ることです。口の中の水分が少ないと、乾燥して細菌が繁殖しやすくなるため、口臭がきつくなる原因になります。
口臭予防には、口の中を乾燥させないための水分補給が効果的です。お茶やコーヒーではなく、水を飲むのがオススメ。
お茶やコーヒーには唾液の分泌を抑える作用があるため、逆に口臭がきつくなってしまう場合があります。
臭くなったらダイエット方法を見直そう!
痩せてよろこんだのも束の間、ダイエット臭が発生してしまったら残念ですよね。ダイエット臭の原因と対策をご紹介したので、臭くなったら現在のダイエット方法を見直して、キレイに痩せることを目指しましょう。ダイエット臭を予防するポイントは、糖質を制限しすぎないことと、運動を取り入れたダイエットをすることです。代謝が低下しないように正しいダイエットを行いましょう!