わきが・体臭対策には汗腺トレーニングが効果的!
臭いは、その人の印象に大きな影響を与えます。
きちんと身だしなみを整えているのに、体臭があるだけでマイナスの印象を与えるため、人間関係を悪化させてしまうことさえあります。
それを考えると、わきがや体臭のケアをすることは、相手に対してのマナーとも言えるでしょう。
では、気になる体臭をケアするには、どのような方法があるのでしょうか?
気になる臭いの原因となるのは、ずばり「汗」です。そのため、できるだけ汗をかかないように気をつけている人も多いと思います。
しかし、汗をかかないことが体臭を悪化させているかもしれません。
そこで今回は、わきがや体臭対策としての「汗腺トレーニング」についてご紹介します。
汗腺を鍛えて「いい汗」をたくさんかけば、わきがや体臭をかなり軽減することができますよ。
目次
汗には「いい汗」と「悪い汗」がある
汗には、「いい汗」と「悪い汗」があります。汗腺の機能が正常に働いていれば、サラサラとした無臭の「いい汗」が出ます。
しかし、汗腺の機能が衰えていると、ベタベタとして臭いの強い「悪い汗」が出てしまうのです。
汗は血液からつくられますが、そのときに、血液中にある「塩分」や「ミネラル」が汗と一緒にくみ取られます。
塩分やミネラルは体に必要なので、汗と一緒に排出されすぎないように、体に再吸収されるメカニズムがあります。これが、汗腺の正常な機能です。
汗腺の機能が正常なら、汗はほとんど水分のみでサラサラなのですが、うまく機能が働かないと、汗と一緒にミネラルなどが排出され、ベタベタとした汗になってしまいます。
このベタベタとした汗こそ「悪い汗」で、体臭の原因となる汗です。
いい汗はサラサラなので蒸発しやすいのですが、悪い汗はベタベタしているので蒸発しにくく、雑菌などが繁殖しやすいため体臭の原因になります。
体臭を抑えるためには、衰えた汗腺を鍛えて、汗腺の機能を正常に働かせることが大事。
衰えた汗腺を鍛えるためには、汗腺トレーニングが効果的です。汗腺を鍛えていい汗をたくさんかけば、体臭を予防することができますよ。
わきがや汗の臭いを軽減する「汗腺トレーニング」のやり方
汗は、臭いの原因になるので、汗をかくことを嫌がる人が多いです。そのためお風呂に入らず、シャワーだけで済ませている人も多いかもしれません。しかし、シャワーだけで済ませていると、汗腺の機能はどんどん衰えてしまいます。
体臭を軽減するために汗腺を鍛えるなら、お風呂に浸かるのが効果的です。では、入浴による汗腺トレーニングのやり方をご紹介していきます。
入浴前にスクワット
そのままお風呂に入っても良いのですが、汗腺トレーニングの効果を高めるには、入浴前にスクワットをするのがオススメ。
入浴前に筋肉を温めておくことで、体温を上げる効果がアップします。
とくに、スクワットは太ももの筋肉を使うので、大きな筋肉を動かすことで体が温まりやすくなります。
体が温まると入浴による発汗量が増えるので、汗腺機能をより活性化させることができますよ。
- 足を肩幅に開き、両手は頭の後ろで組みます。
- ゆっくりと膝を曲げていき、足がつらくなるまで腰を下げます。
- このときに、お尻を突き出して7秒キープしましょう。
- これを5~10回くり返します。
最初は回数が少なくてもOKです。できる範囲でやってみてください。
汗腺トレーニングに効果的な入浴法
汗腺トレーニングをするには、運動やサウナなどの方法もありますが、自宅で簡単にできる「入浴法」による汗腺トレーニングのやり方をご紹介します。
◆まずは、高温手足浴
まずは、熱めのお湯に手足だけ浸かる「高温手足浴」という入浴法から実践していきましょう。手足だけ浸かる理由は、手足は脳から遠く、汗腺が衰えやすい場所だからです。まずは、衰えやすい手足の汗腺から鍛えるのが効果的です。
手足が温まると全身に血液が巡り、体の芯まで温まることで汗腺が活性化します。
高温手足浴のやり方
- 浴槽に42~44℃のお湯を浅めに張ります。皮膚の弱い人は、41~42℃でOK。
- 以下のような体勢になり、手足を10~15分間温めます。
高温手足浴の体勢は、2種類あります。
- 浴槽で四つん這いになり、膝から足先と、肘から手先がお湯に浸かる体勢
- イスを浴槽の中に置き、イスに座って前かがみになり、手足を浸かる体勢
画像:養命酒製造株式会社
どちらの体勢もつらい人は、足だけでも浸かっていればOKです。5分くらいから汗をじわじわかき始め、15分になる頃には全身に汗をかくことができます。
◆次に、微温で半身浴
高温手足浴がすんだら、次に、微温で半身浴をします。湯船の半分くらいまでお湯を足し、38~39℃に調整しましょう。みぞおちまで浸かり、10~15分ほど半身浴をします。
半身浴は、のぼせることなく体の芯まで温まり、適度に汗が蒸発することで体温調節の機能を活性化できます。これにより汗腺の機能を高め、いい汗をたくさんかきやすくなります。
◆【番外編】3・3・3入浴法
長風呂が苦手な人や、時間がない人には、3・3・3入浴法がオススメ。短時間で汗腺トレーニングができるので、ぜひ試してみてくださいね。
- 42℃くらいの熱めのお湯に、3分間浸かります。肩まで浸かっても、半身浴でもOK。
- 3分間体を冷まします。(このときに体などを洗いましょう)
- これを3回くり返します。
湯船に浸かっているのは、合計9分間なので、湯船に浸かるのが苦手な人でもできますよ。たったこれだけで体の芯から温まり、発汗を促すことができます。
さらに簡単な方法は、足湯で3・3・3入浴をする方法です。
- 42℃のお湯に3分間、足だけ浸かります。
- 次に、冷水に3分間、足だけ浸かります。
- これを3回くり返します。
湯船に浸かるのがつらいときや、寝る前に体が冷えてしまったときなどにオススメです。
お風呂に入れると効果アップ
汗腺トレーニングができる入浴法をご紹介しましたが、お風呂に入れると汗腺トレーニングの効果がアップするアイテムをご紹介します。
以下のものをお風呂に入れると、発汗作用が促されたり、体臭予防にも効果的ですよ。
◆生姜
生姜には体を温める作用があるので、すりおろしてガーゼなどで包み、浴槽に入れましょう。生姜エキスが皮膚から吸収すると、毛細血管を広げて血流アップに効果的です。
◆お酢
お酢は皮膚を弱酸性に保つ働きがあるので、雑菌などの繁殖を防ぎ、体臭予防の効果があります。お酢大さじ1~2杯を浴槽に入れましょう。
◆塩
塩には保温効果があるので、体を温めて発汗を促す作用があります。塩ひとにぎりを浴槽に入れて、良くかき混ぜましょう。
お風呂上がりは自然に汗を蒸発させる
お風呂でしっかり汗を出したあとは、ゆっくりと自然に体温を下げていきます。汗を自然と蒸発させることが大切なので、すぐに服を着ないで、うちわで扇ぐなどしてゆったりと過ごしましょう。
お風呂上がりにクーラーで体を冷やすのはNG。汗を無理やり抑えてしまうと、汗腺が衰えやすくなります。入浴後は徐々に体温が下がっていくので、自然と体温が下がるのを待ちましょう。
この汗腺トレーニングを2~3週間続けると、汗腺が鍛えられて機能が正常に働き、サラサラのいい汗をかけるようになりますよ。
汗腺トレーニングのための水分補給のコツ
お風呂で汗腺トレーニングをすると体がぽかぽかしているので、冷たい飲み物をグビッと飲みたいところですが、冷たい飲み物や食べ物を摂ると、口の中が冷えることで汗が急にストップしてしまいます。
これでは汗腺トレーニングの効果が半減してしまうので、入浴後の飲み物は常温にしましょう。
たとえば、以下のような飲み物がオススメです。
- 炭酸水を飲むと疲労がやわらぎ、疲労による体臭予防に効果的です。
- リンゴ酢・黒酢ドリンクは代謝が良くなり、いい汗をかく効果がアップします。
- 生姜はちみつドリンクは、汗腺機能がよりアップします。
汗腺トレーニングで2~3週間後には臭いわない体に!
わきがや体臭を予防する汗腺トレーニングのやり方をご紹介しました。汗腺トレーニングを2~3週間続けると、いい汗をたくさんかくことができるようになります。いい汗をたくさんかけば、わきがや体臭に悩むことがなくなり、臭わない体になることができますよ。