ダイエット

糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になるメカニズムと成功のコツ

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糖質制限は痩せるけど、やり過ぎると太りやすい体質になる 

今やダイエットの大敵と言われる「糖質」ですが、糖質を減らしすぎると逆に太りやすい体質になるのをご存じでしょうか?

糖質制限は本来、糖尿病の治療のために医師の指導のもとに行われたり、ボディビルダーやアスリートが理想的なボディをつくるために専門知識を持った人がおこなうダイエット方法です。

糖質を減らすことで確実に痩せる効果はありますが、医師やプロのアスリートでさえ、むずかしいダイエット方法の1つ。

その理由は、リバウンドや健康被害が起こりやすいからです。

そこで今回は、糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になるメカニズムと成功のコツをご紹介します。

むやみに行うと病気になってしまうこともあるので、正しいやり方でダイエットすることが大切です。

では糖質制限の痩せる効果や、太りやすい体質になる理由などを見ていきましょう。

糖質制限のメリットと短期間で痩せる理由

糖質制限は短期間で痩せる効果があると評判なので、多くの人がチャレンジしている人気のダイエット方法です。

糖質制限のメリットは、糖質を少なくすることで血糖値が上がりにくくなり、脂肪がつきにくい体質になること。つまり、痩せやすい体質になれるのです。

糖質を摂ると、血糖値が上昇してインスリンを分泌しますが、もし糖質を摂りすぎてしまうとインスリンが過剰に分泌され、それにより脂肪がたまりやすくなります。

糖質制限はこのメカニズムを断ち切り、脂肪をつきにくくするダイエット方法なので、ほぼ確実に痩せられます。

良い面だけを見ると、メリットしかないダイエット方法にも思えますが、実はやり方を間違えると深刻なリスクを伴うダイエット方法なのです。

では、糖質制限をやり過ぎるとどんなことが起きるのか見ていきましょう。

糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になるメカニズム

糖質制限は短期間で痩せる効果があると話題のダイエット方法ですが、やり過ぎると逆に太りやすい体質になるリスクがあります。せっかく痩せても太りやすい体質になってしまうのでは、頑張った意味がなくなってしまいます。

それだけならまだ良いほうで、最悪の場合には病気になるリスクもあります。自分の体質や正しいやり方をマスターして、上手にダイエットすることが大切です。では、糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になるメカニズムについてご紹介していきます。

糖質が減ると筋肉も減って代謝が低下する

エネルギーとして消費される順番は、糖質→脂質→タンパク質です。といっても、タンパク質は内臓や細胞に必要な栄養素なので、エネルギーとして消費されることはほとんどありません。

では糖質制限をするとどうなるか? 糖質→脂質の順でエネルギー消費していくはずが、糖質がほとんど入って来ないので脂質をどんどん消費します。

これが糖質制限の目的ですが、脂質まで使い果たしてしまうと、とうとう禁断の「タンパク質」を減らしてしまうわけです。

糖質制限中のタンパク質の摂取量が足りない場合は、筋肉中にあるタンパク質を脂肪に変えてエネルギーとして消費します。

つまり、筋肉量が減って代謝が悪い体になってしまうということです。これこそが「太りやすい体質」なのです。

そもそも糖質がないと体脂肪が燃えない

糖質を減らせば減らすほど脂肪が燃えると思っている人も多いかもしれませんが、そもそも糖質がないと体脂肪が燃え始めることはありません。

糖質は脂肪を燃焼させる着火剤のような存在なので、糖質を減らしすぎると効率よく脂肪を燃やすことができなくなるのです。

もし糖質がなくなれば、脂質とタンパク質を糖質に変換することも可能なのですが、筋肉を分解して糖質に変えてしまうリスクがあるので、多少の糖質は摂らないと結果的に筋肉量が減って、代謝が低下する恐れがあります。

つまり筋肉量を減らさないためには、適度に糖質を摂る必要があるということです。太りやすい体質になるリスクを軽減するためにも、糖質を減らしすぎるのは良くありません。

運動をしないとリバウンドしやすい

糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になる理由は、運動をしていなかった場合にリバウンドしやすくなるからです。

糖質制限ダイエットは、約半数の人がリバウンドするというほど、リバウンドのリスクが大きいダイエット方法なのです。

糖質制限ではタンパク質をしっかり摂ることが目的ですが、運動をしなければ基本的に筋肉量は増えません。

今ある筋肉量を維持するだけなので、代謝の低下は避けられても、代謝がアップするわけではないのです。

また糖質を制限していたことによる反動で、糖質を摂りすぎてしまうこともリバウンドする理由の1つ。

糖質は依存性が高いので、ダイエット前に糖質をたくさん摂っていた人ほどリバウンドのリスクが高まります。

糖質制限を終了したあとにリバウンドしないためには、糖質制限中も適度に糖質を摂ることと、筋トレを取り入れたダイエット方法にすることをオススメします。

糖質だけでなく、食事量を減らしすぎると飢餓状態になる

糖質制限では糖質を減らすことが目的ですが、食事量を減らすダイエット方法だと勘違いしている人が中にはいるようです。

糖質だけでなく、タンパク質や脂質も減らしすぎると、1日に必要なカロリーが摂れずに「飢餓状態」になってしまいます。

飢餓状態とは、過度な食事制限によって体重が減らなくなる(痩せなくなる)状態のこと。

飢餓状態になると筋肉量が減るだけでなく、脂肪をため込む体質になるので、その時点ですでにリバウンドのスタートラインに立った状態になります。

ここでダイエットを終了すると、一気に脂肪が増えてダイエット前よりも太ってしまうことが多いのです。

糖質制限に限らず、ダイエットは正しい方法でやらないと太りやすい体質になることがあることを覚えておきましょう。

悪玉菌が増えて便秘になりやすくなる

糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になるのは、便秘になりやすいからです。糖質制限ではお肉などのタンパク質を多く摂りますが、とくに動物性タンパク質は腸内にある悪玉菌のエサになります。

腸内環境は悪玉菌と善玉菌のバランスによって保たれていますが、悪玉菌が増えることで腸内環境が悪化して便秘しやすくなってしまうのです。

そのため、せっかく脂肪が燃焼しやすくなっているはずなのに、老廃物の蓄積や血行不良などによって太りやすい体質になってしまうというわけです。

肝臓や腎臓に負担がかかり、むくみやすくなる

糖質制限をして糖質が足りなくなると、脂質やタンパク質を糖質に変換させる「糖新生」というメカニズムが発動します。

この糖新生が起きるときに、肝臓に負担がかかると言われています。タンパク質の摂り過ぎは、腎臓にも負担がかかります。

とくに肝臓や腎臓に異常のない健康な人は、それほど問題はないとのことですが、普通の食事をしているときよりは負担がかかっているため、場合によっては体がむくみやすくなる場合があります。

体がむくむと血行が悪くなり、代謝が低下します。そのため太りやすい体質になってしまう場合があるのです。

糖質制限で太りやすい体質になるやり方とは?

では、糖質制限でどのようなやり方をしたら、太りやすい体質になってしまうのでしょうか? NGな糖質制限のやり方をご紹介します。

糖質をまったく食べないのはNG

糖質制限で太りやすい体質になるやり方は、糖質をまったく食べない方法です。

一部の人の意見では、脂質やタンパク質も糖質に変換できるので、糖質を摂らなくても問題はないと言っていますが、実際に糖質を完全に食べないことで病気になった人がいるのは事実です。そのため、糖質をまったく食べない方法はNGです。

タンパク質を無制限に食べるやり方はNG

糖質制限で太りやすい体質になるやり方は、タンパク質を無制限に食べる方法です。

タンパク質の摂り過ぎは肝臓や腎臓に負担がかかることもお話しましたが、いくらでも摂って良いわけではありません。

またカロリーオーバーになる可能性もあるので、そもそも痩せない可能性があります。

脂質の多い肉ばかり食べるのはNG

糖質制限で太りやすい体質になるやり方は、脂質の多い肉ばかりでタンパク質を補給することです。

脂質を摂り過ぎるとコレステロールや中性脂肪が増えやすくなり、糖質制限をしている意味がなくなってしまいます。

つまり、せっかく減った脂肪を補っている状態になるのです。糖質制限でタンパク質を摂るときは、植物性タンパク質と動物性タンパク質をバランスよく摂ることが大切です。

糖質制限ダイエットで成功するコツ

では、糖質制限ダイエットで成功するコツはあるのでしょうか? 短期間で痩せられると評判の糖質制限ダイエットを効率的に成功させるコツをご紹介します。

栄養バランスよく食べ、糖質を適度に減らす

糖質制限ダイエットで成功するコツは、栄養バランスの良い食事をすることが1番です。その中で糖質の量を適度に減らすことで、糖質制限ダイエットの効果を最大限に引き出すことができます。

糖質が太るのではなく、糖質の摂り方が大事

糖質制限ダイエットの肝は、糖質が太る原因ではないことを理解することです。確かに糖質を摂り過ぎるとインスリンが過剰に分泌されて、脂肪を増やしてしまう原因になります。

とはいえ糖質が太る原因なのではなく、糖質の摂り方に気をつけることが大切です。

  • 糖質の量を少なめにする
  • 糖質を食事の後のほうに食べる
  • 血糖値が上がりにくい主食にする

糖質を摂り過ぎていた人は、糖質の量を少なめにすることで糖質制限ダイエットの効果が出てきます。

また糖質を摂るときは、食事の後のほうで食べるようにすれば、血糖値の上昇を抑えることができ、脂肪がつきにくくなります。

さらに主食そのものを血糖値が上がりにくい食べ物に変えるのも効果的です。たとえば白米から玄米に変えるだけでも、血糖値の上昇を抑えることができます。

運動(とくに筋トレ)を取り入れる

糖質制限ダイエットで成功するコツは、運動を取り入れた方法にすることです。とくに筋肉量を増やすことが効果的なので、筋トレを取り入れたダイエット方法にすると良いいでしょう。

といっても、ハードな筋トレをする必要はありません。ハードな筋トレをしてしまうとタンパク質が足りなくなり、筋肉量が減ってしまうリスクがあるので、適度な筋トレで充分です。

またハードな筋トレには、エネルギー源となる糖質が必要なので、糖質制限中はハードな筋トレはオススメできません。スクワットや腕立て伏せなどの自重トレーニングを中心にやってみましょう。

食物繊維や水分を多めに摂って便秘を回避する

糖質制限ダイエットで成功するコツは、便秘をしないように気をつけることです。糖質制限で便秘になる理由は、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化するからです。

これを防ぐには、善玉菌のエサになる食物繊維を多く摂り、便通をスムーズにする水分を多めに摂ることです。糖質制限中は便秘になりやすいので、とくに注意する必要があります。

糖質制限が向いている人と向いていない人とは?

糖質制限は短期間で痩せる効果があると言われていますが、糖質制限をしてもあまり痩せられない人がいます。その違いは何なのでしょうか? 糖質制限が向いている人と向いていない人をご紹介しましょう。

食生活で栄養が充分に摂れていない人

糖質制限が向いている人は、日頃からカップ麺やファーストフードなどを食べる機会が多く、食生活で栄養が充分に摂れていない人です。

糖質制限をするとタンパク質を多めに摂る必要があるので、必然的に今まで足りなかった栄養を摂る食生活になります。

そのため痩せやすい体質になるだけでなく、体が健康になってかなり調子が良くなる可能性があります。

このような人は、そもそも糖質制限をしなくても、栄養バランスの良い食生活に変えるだけで痩せられるでしょう。

おかずよりもご飯を多く食べる人

日頃からおかずよりもご飯を多く食べる人は、糖質制限をすることでかなり痩せられるはずです。

糖質の摂り過ぎによって太っている可能性があるので、その糖質を減らすことで太りにくい体質になることができます。

ただし注意が必要なのは、リバウンドです。糖質には依存性があるので、今まで糖質を多く摂っていた人は、糖質制限をすることで精神的ダメージを受ける可能性があります。

ストレスがたまったり、イライラしたり、頭がボーッとするなどの副作用が起きる可能性があります。

そのため、今まで糖質を多く食べていた人は、ゆるやかに糖質を減らすような糖質制限ダイエットをオススメします。

スイーツが大好きな人

スイーツが大好きな人も、ご飯を多く食べる人と同様に糖質制限に向いている人に入ります。しかし糖質の中でも、とくに砂糖には高い依存性があるので、いろいろな弊害が起きる可能性があります。

そのことを考慮して糖質制限をするなら向いている人と言えます。たとえばご飯を減らすのではなく、スイーツを週1回にするなどのやり方のほうが良いかもしれません。

冷え性で悩んでいる人

糖質制限が向いている人は、冷え性の人です。糖質制限をはじめてから、冷え性が治ったという人も多いようです。

糖質制限ではタンパク質を多く摂りますが、タンパク質は熱量の多い食べ物なので、食べることで体温が上昇する効果があります。

糖質は体を冷やす食べ物なので、糖質制限をすることで冷え性が治る可能性が高いでしょう。

向いていないのは「糖質をあまり摂っていない人」

逆に、糖質制限が向いていない人は、もともと糖質をあまり摂っていない人です。もともと糖質を摂っていない人が、痩せたいからといって、これ以上減らすと健康を害するリスクが高まります。

また、もともと食事量が少ない人も、糖質制限には向いていません。

標準体型でそれほど太っていない人が糖質制限をすると病気になりやすく、ひどい場合には死に至ることもあるので充分に注意してください。

糖質制限をうまくやれば痩せやすい体質になる!

糖質制限をやり過ぎると太りやすい体質になるメカニズムをご紹介しました。糖質制限は短期間でググっと体重が減るダイエット方法として注目を集めていますが、やり方を間違えると危険なので注意が必要です。

糖質制限をうまくやれば痩せやすい体質になれるので、無理をしないように取り組んでみてくださいね。