汗の臭いは洗い方とお風呂の入り方で予防できる!
暑い季節になってくると、気になるのが「汗の臭い」ですよね。
毎日、お風呂でちゃんと洗っているのに、汗の臭いが気になるのは、なぜなのでしょうか?
それは、「体の洗い方」や「お風呂の入り方」に原因があるのかもしれません。
正しい洗い方をすれば、汗の臭いは最小限に食い止めることができます。
そこで今回は、「汗の臭いを予防する体の洗い方」と、「臭い予防に効果的なお風呂の入り方」をご紹介します。
これを実践すれば、汗の臭いをできる限り抑え、1日中快適に過ごすことができますよ。
目次
間違った洗い方が体臭を強くしてるのかも
一日の「疲れ」と「汚れ」を解消してくれるお風呂。
毎日お風呂でしっかり体を洗っているのに、臭いが気になるなら、その洗い方が間違っているのかもしれません。
あなたが体臭を消すために、一生懸命やっている洗い方が、実は汗の臭いを悪化させている場合があるのです。
「加齢臭」や「わきが」などは、汗そのものに臭いの原因がありますが、そうでない場合は、「体の洗い方」や「お風呂の入り方」に何らかの原因があると考えられます。
その中でも、体臭を悪化させる原因になると考えられるのは、「ゴシゴシと強く洗ってしまうこと」。正しい体の洗い方をすれば、臭いを予防できる可能性が高くなります。
これからご紹介する体の洗い方は、加齢臭やわきがの臭いを予防する効果もあるので、体臭が気になる人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
汗の臭いを予防する体の洗い方
夜お風呂に入って、しっかり体を洗っているのに、昼頃になると、汗の臭いが気になるのは、臭いを悪化させる洗い方をしている可能性があります。では、体臭予防に効果的な正しい洗い方をご紹介しましょう。
ナイロンタオルではなく「手」で洗う
ナイロンタオルとは、いわゆる「ゴシゴシタオル」のことです。ザラザラとしていて、体の垢をしっかり落とせるので、多くの人が体を洗うために使っていると思います。
しかし、このナイロンタオルが、体臭を悪化させてしまっているかもしれません。
ナイロンタオルは、肌への刺激が強く、肌を傷つけてしまうことがあります。そのため、汗の臭いを予防するには「手」で洗うのがベスト。
ナイロンタオルに慣れている人は、初めは物足りないと感じるかもしれませんが、肌にやさしい体の洗い方を続けていると、少しずつ臭いが改善されていくことが期待できます。
◆洗いにくい「背中」は肌ざわりの良いタオルで洗う
とはいっても、手だけでは、体全体を洗うのはむずかしいですよね。とくに、手が届かない背中は、やはりタオルを使わないとしっかり洗えません。
そこで使用するのは、肌ざわりの良いタオルです。「フェイスタオル」なら長いので、背中の汚れもしっかりと洗えることでしょう。
「手で体を洗うのはチョット……」と思う人は、そのような肌ざわりの良いタオルで、全身を洗ってもOKです。
ゴシゴシこすらず、やさしく洗う
体臭が気になっている人は、きっとゴシゴシと力を入れてこすってしまうことが多いのではないでしょうか?
誰だって、しっかり洗えば、臭いを改善できると思ってしまいますよね。
しかし、ゴシゴシと強くこするのはNGです。
ゴシゴシ洗うと、皮膚を守っている「善玉菌(良い菌)」まで洗い流し、臭いを発生させる「悪玉菌(悪い菌)」を増殖させてしまうのです。
善玉菌は、皮膚を弱酸性に保ち、悪玉菌の繁殖を防いでいます。
しかし、善玉菌の量が減り、皮膚がアルカリ性に傾くと、悪臭を発生させる悪玉菌を活動的にさせてしまうのです。
また、ゴシゴシ洗いすぎると、皮膚に必要な皮脂まで落としてしまい、肌が乾燥しやすくなります。
肌が乾燥すると、保湿するために「皮脂」が多く分泌されてしまいます。この皮脂は、悪玉菌のエサになるので、汗の臭いを強くしてしまうのです。
なるべく、やさしい力で体をいたわるように洗うことで、悪玉菌だけでなく、皮膚を保湿するための「適度な皮脂」を残すことができ、臭いを予防することができます。
ぬるま湯で洗い流してから石鹸をつける
汗の臭いを予防する体の洗い方は、一旦ぬるま湯で体を洗い流してから、石鹸をつけて洗うことです。
体が塗れていないのに、いきなり石鹸をつけてしまうと、泡立ちが悪くなり、肌に刺激を与えてしまいます。
ぬるま湯を使う理由は、熱いお湯だと皮脂を落としすぎて、肌に刺激を与えますが、ぬるま湯なら、肌に刺激を与えずに皮脂を落とすことができます。
しっかりと毛穴の奥の皮脂や臭いの元を洗い流すには、先にぬるま湯だけで洗い流すことで、ある程度の皮脂を落としてくれる効果もあります。
石鹸をモコモコに泡立ててから洗う
汗の臭いを予防する体の洗い方は、石鹸をモコモコに泡立ててから洗うことです。しっかりと石鹸を泡立ててから使うことで、手と皮膚の摩擦を防ぐことができます。
そのため、肌への刺激を抑え、臭いを予防することができるのです。
また、モコモコに泡立てることで、毛穴の汚れまで吸着しやすくなり、臭いの元までしっかりと洗い流すことができます。
石鹸が残らないように、しっかり洗い流す
体臭を予防するには、石鹸が残らないように、しっかりと洗い流すことが大切です。石鹸が残っていると、それが悪玉菌のエサになり、汗の臭いを強くさせてしまうからです。
石鹸が残っていたほうが、いい香りが長く続くような気がしますが、じつは逆効果なのです。しっかりと石鹸やボディソープを洗い流すことで、汗の臭いを予防できますよ。
体臭を予防するお風呂の入り方
体臭を予防するには、シャワーではなく、お風呂に浸かったほうが臭いを軽減できます。また、お風呂の入り方によって、体臭を予防することが可能です。
では、なぜお風呂のほうが良いのか、また、どのようなお風呂の入り方が良いのかご紹介しましょう。
お風呂に浸かってから体を洗う
お風呂に入ったら、いきなり体を洗いはじめていませんか? 銭湯などの公共浴場では、体を洗ってから入るのマナーですが、家で入浴する場合には、体をシャワーで流した後に、まずはお風呂に浸かりましょう。
汗の臭いを予防するには、毛穴の奥にある皮脂や汚れをしっかりと洗い流すことが大切です。そのためには、毛穴が開いてからでないと、しっかりと洗い流せないのです。
お風呂で5~10分くらい体を温めていると、だいたい毛穴が開いてくると思いますので、それから体を洗いましょう。
寝る1時間前にお風呂に入る
お風呂上がりは、汗が止まらないことがありますよね。その状態で寝てしまうと、朝起きたときに汗臭くなってしまいます。
汗がひいてくるのは、入浴後1時間くらいなので、それに合わせてお風呂に入ると良いでしょう。
また、お風呂上がりは体がポカポカしていますが、だんだん冷えてくる時に、眠気が訪れます。そのため、寝る1時間前にお風呂に入ることは、安眠効果を高めるのに効果的なのです。
安眠すると自律神経のバランスが整い、「汗の量」や「体の臭い」を抑えることができます。自律神経は、おもに体温調節の役割がありますので、汗と深い関係があるのです。
また、自律神経は、ストレスや生活習慣の乱れによってもバランスを崩すため、これらを改善することも、体の臭い予防に大切なことです。
ちなみに、ぬるめのお風呂に入ることで、副交感神経(自律神経の1つ)が優位になり、ストレスの軽減やリラックス効果を高める役割があります。
体臭を予防するには、よく眠るための入浴法を実践することも大切なのです。
本格的な体臭予防なら、半身浴でしっかり汗を出す
汗の臭いを予防するには、汗をしっかり出して、新陳代謝を良くすることが大切です。
できれば、毎日のお風呂で半身浴をするのがベストですが、なかなかそうもいきませんよね。その場合は、定期的に週1~2回くらいは、本格的に半身浴をすると良いでしょう。
半身浴のやり方は、心臓がお風呂に浸からないようにして、15~20分くらい温まります。顔から汗が噴き出してくるくらい温まりましょう。
それくらい温まれば、全身の毛穴から汗が出てきて、毛穴の奥の汚れまで落とすことができます。
毛穴からしっかり汗を出すことで、臭いを予防することができます。
わきがの場合は、アポクリン腺と呼ばれる汗腺から汗を出すと、24時間は臭いを予防できると言われています。
※アポクリン腺とは、ワキやデリケートゾーンなど、特定の場所にある汗腺のことです。
◆入浴前の水分補給が必須条件
半身浴をする前には、しっかりと水分補給をしましょう。体に水分が足りない状態で半身浴をしても、毛穴から汗が出てきません。
また、脱水症状になってしまう危険もあるので、入浴前の水分補給は必須です。入浴後も水分補給を忘れないでくださいね。
血行が悪くなると、体臭が強くなる傾向があるため、血行を良くするには、水分補給が大切です。
朝は軽くシャワーを浴びる
体臭を予防するには、朝にも軽くシャワーを浴びることがオススメです。
洗い過ぎは、汗の臭いを悪化させてしまう原因になるのですが、寝ている間にも汗をかいているので、それを軽く洗い流すことで、1日中汗の臭いを予防することができます。
朝のシャワーでは、全身を洗うのではなく、部分的に洗うことで、肌の乾燥を防ぐことができます。1日に何度も皮膚を石鹸で洗うと、肌が乾燥しやすくなるため、部分的に洗うことがオススメです。
では、臭いを予防するには、体のどこを洗えば良いのでしょうか?
体臭を予防するなら、洗う場所が大切!
体臭を予防する洗い方は、臭いが出やすい場所をしっかり洗うことが大切です。
汗が出る毛穴は全身にありますが、とくに臭いが強く出る場所があるので、ご紹介しておきます。
- わきの下
- 足の指の間
- 胸
- 背中
- 耳の後ろ
- デリケートゾーン
体の臭いが気になる場合には、以上の場所を良く洗うと良いでしょう。この場所から出る汗は、臭いが強いのが特徴です。
これ以外にも、皮脂が多い場所は臭いが強いので、「おでこ」や「鼻のまわり」、「頭」などもしっかり洗うことで、全身の臭い予防に効果的です。
夜のお風呂で体を洗っているので、朝のシャワー時には、この部分だけ洗うようにすると良いでしょう。後は、シャワーで全身を流せばOKです。
体臭を予防する石鹸の選び方
汗の臭いを予防するには、石鹸の選び方も重要なポイントです。肌に刺激が強いボディソープを使うと、肌が乾燥したり、刺激によって臭いが強くなったりします。そこで、汗の臭いを防ぐ石鹸の選び方をご紹介しましょう。
ボディーソープよりも「固形石鹸」がオススメ
汗の臭いを予防するには、ボディソープよりも「固形石鹸」のほうがオススメです。ボディソープには、「界面活性剤」という添加物が使用されていて、肌の刺激になります。
また、洗浄力が強いので、肌を乾燥させる原因にもなり、体の臭いが強くなる恐れがあります。
それに対して固形石鹸は、界面活性剤を使用していないので、肌への刺激が弱く、体の臭いを予防するのに効果的です。
また、ボディソープは洗い流しても、肌の表面に石鹸が残りやすい性質があります。そのため悪玉菌のエサになって、体の臭いを強くする可能性があるのです。
固形石鹸なら、比較的すっきり洗い流せるので、石鹸成分を残さないためには、固形石鹸を使うことをオススメします。
消臭効果の高い石鹸を使う
汗の臭いを予防するには、消臭効果の高い石鹸を使うことをオススメします。デオドラント効果の高い石鹸を使えば、かなり体の臭いを予防できます。
たとえば、以下のような石鹸を使うと、汗の臭い予防に効果的です。
◆ミョウバン……体を酸性に保つことで、臭いを予防する
ミョウバンは、水で溶かすことで酸性になります。そのため、アルカリ性に傾きがちな体を弱酸性に保ち、体の臭いを予防する効果があります。
「ミョウバン石鹸」というものがあるので、それを使うのも効果的ですが、粉末を水に溶かして「スプレー(ミスト)」を作るのもオススメ。
ミョウバン水(原液)の作り方
- 焼ミョウバン約5gと水150mlをペットボトルなどの容器に入れます。
- よく振って混ぜ合わせたら、透明になるまで半日~1日くらい置きます。
- これを10倍に薄めて、スプレーボトルに入れれば完成です。
- そのまま臭いの気になるワキなどに吹きかけます。
シュっと吹きかけておけば、汗の臭いを予防することができます。ミョウバンはスーパーで手に入りますし、作っておけば、冷蔵保存で1~2週間くらい日持ちするそうです。
お風呂に入れるときは、原液を30~50ml入れると、体の臭いを防ぐことができるそうですよ。
※肌につけるときは、パッチテストをおこなってから使いましょう。
◆ポリフェノール……渋柿・カテキンなどで臭いを予防する
体の臭いを予防するには、ポリフェノールが含まれている石鹸を選ぶと良いでしょう。ポリフェノールには抗酸化作用があり、体の臭いの元になる「活性酸素」を除去する働きがあります。
石鹸などに含まれるポリフェノール成分は、「渋柿エキス」や「茶カテキン」などが多いです。これらは「加齢臭」の予防にも効果的だと言われています。
清潔な体に「塗るタイプ」のデオドラント剤をつける
汗の臭いを予防するには、デオドラント剤も上手に利用すれば効果的です。その場合には、お風呂上がりの清潔な体につけるようにしましょう。
外出先でつけ直すときも、なるべく汗を拭いてキレイにしてからデオドラント剤をつけることで、汗の臭いを予防することができます。
デオドラント剤は、色々ありますが、オススメは「塗るタイプ」。肌にしっかりと密着するので、効果的に汗の臭いを防ぐことができます。
ロールオンやクリームタイプが良いでしょう。ただしロールオンは、肌に直接つけるので、衛生的に考えると、手で塗るクリームのほうがオススメです。
洗い方と入浴方法を意識すれば、汗の臭いは予防できる!
汗の臭いを予防する体の洗い方と、臭い予防に効果的なお風呂の入り方をご紹介しました。この2つを意識すれば、汗の臭いを最小限まで予防することができます。毎日のバスタイムは、リラックスすることも大事なので、ゆったりとした気持ちで体をキレイにしましょうね。これで、暑い季節を乗り切りましょう。