馬油(バーユ)と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
おばぁちゃん用の化粧品? 油だからベタつきそう?
いえいえ、馬油はもっと優秀なんです。
保湿力と血行促進効果がスゴイんです!
しかも脅威の浸透力で、油なのにベタつかないと言われています。
くわしい効果は後ほど解説するとして、万能なスキンケア化粧品だったんですよ。
肌だけじゃなく、「髪」にも「唇」にも「まつ毛」にも使えちゃう。
美容だけじゃなく、「花粉症」にも「火傷」にも使えちゃうんです。
そんな万能の「馬油」の効果や使い方をご紹介します。
目次
馬油って何?
馬油って、おばぁちゃんちにあったような……。そんなイメージありますよね。なんか古臭くて、高齢の女性が愛用する化粧品というイメージ。
でも実は、とっても万能なスキンケア化粧品だったんです。
昔から薬として使われてきた
馬油は中国から「皮膚の外用薬」として伝わってきたと言われています。しかし近年では中国人観光客に大人気で、いわゆる爆買いする人も多いんだとか。不思議ですね。
抗酸化作用にすぐれていて、肌のバリア機能を高めると言われています。
馬から採取した油
馬油は、馬の皮下脂肪を原料としてつくられた油脂です。たてがみや腹部から採取するそうです。
そう考えるとちょっと微妙ですが、良く考えてみれば「馬セラミド」と同じような効果が期待できます。(馬セラミドは、馬の脳や脊髄から抽出するエキスを使うそうです)
人間は動物なので、動物性油脂のほうが肌に浸透します。しかも馬の皮下脂肪は、人間と良く似ているので浸透しやすいそうです。だからつけてもベタつかないんですね。
馬油の特徴
馬油のいちばんの特徴は、保湿力のスゴさと浸透力です。肌の奥のほうまで浸透しやすく、しかも肌に刺激が少ないのが嬉しい特徴です。
馬油でのスキンケアに向いている人と向いていない人はこちら。
- 赤ちゃんにも使いやすい
- オイリー肌・皮脂が多い人はあまり向いていない
- 乾燥肌やアトピー肌の保湿におすすめ
ただしオイリー肌だと思っている人の中には、じつは肌内部が乾燥している「インナードライ」の人もいます。
その場合には、肌トラブルを改善できる可能性があります。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
馬油の美肌効果
馬油は皮膚の治療薬と言われていた歴史があり、美肌効果にすぐれていると言われています。どんな効果なんでしょうか。
ターンオーバー促進でシミ改善
馬油は血行を促進して、肌の新陳代謝うながすと言われています。つまりターンオーバーですね。
古くなった角質を除去して、新しい肌に生まれ変わるお手伝いをしてくれるんです。そのためシミの改善が期待できるでしょう。
ニキビを改善して保湿する
馬油は保湿効果にすぐれているので、おもに乾燥性のニキビの改善に役立つと考えられます。皮脂分泌が多くてニキビになる症状の改善には、あまり向いていないかもしれません。
とはいえ馬油には殺菌作用も期待できるため、皮脂性のニキビでも予防には役立つかもしれません。
さらに血行を良くしてターンオーバーをうながすため、毛穴につまった皮脂や角質を除去しやすくなる効果も期待できるでしょう。
高い保湿力でシワの改善
シワができる原因は、スバリ肌の乾燥ですよね。年齢とともにコラーゲンが失われていき、肌細胞をつなぐセラミドも減少していきます。そのためシワが刻まれてしまうんですね。
馬油は肌の奥まで浸透しやすい特徴があるため、シワの改善に効果的だと考えられます。あまり深いシワはさすがに無理ですが、小ジワなら改善できる可能性があります。
アトピーや乾燥肌をしっかり保湿
馬油の美肌効果は、何といっても「保湿」です。とくに乾燥のひどい乾燥肌の人や、肌のバリア機能が失われているアトピー肌の人にも効果が期待できると言われています。
市販の化粧水などでは刺激が強すぎたり、市販薬にはステロイドが含まれているものが多い。そのため何を使えば良いかわからない人も多いと思います。
そんな人には馬油がおすすめ。刺激が少なく赤ちゃんにも使えると言われているので、敏感肌の人にも安心してお使いいただけるでしょう。
スキンケアとしての馬油の使い方
保湿力・肌の新陳代謝の効果が期待できる馬油は、どのようにスキンケアに活かせば良いのでしょうか。
浸透力がスゴイのでファーストステップとして
馬油は融点が30~43℃と低く、肌にスーっと伸びる浸透力にすぐれています。そのため油なのにベタつかないのが特徴です。
一緒に塗った化粧品の浸透力も高めると言われているため、まず最初に馬油を塗り、その後で化粧水をつけると良いでしょう。
洗顔後の乾燥予防のために洗顔前の保湿
洗顔すると、肌が乾燥してしまいますよね。でも洗顔前に馬油を塗っておくことで、洗顔後の乾燥を防ぐと言われています。
- 馬油を顔に塗り、指の腹でやさしくマッサージする
- 5分間そのままにして、ティッシュで拭き取る
- いつも通り洗顔フォームで洗顔する
これをするだけで、洗顔後のしっとり肌を実感できるそうです。洗顔後って、肌がつっぱったりして乾燥が気になりますよね。
でも洗顔前に馬油をつけるだけで、急いで化粧水をつけなくても大丈夫です。
乾燥肌がひどい人は、洗顔フォームをつけずに、馬油をぬるま湯で洗い流すだけでもOKだそうですよ。
頭皮のスキンケアにもオススメ
馬油は血行促進効果が期待できるため、頭皮に塗ると頭皮の血行が良くなると言われています。
スカルプケアにもおすすめということですね。直接的な薄毛対策にはなりませんが、頭皮の血行を促進することで間接的な薄毛予防にはなるでしょう。
- まずはブラッシングをする
- 頭皮に馬油を塗り、3分程かけて優しくマッサージする
- ラップをかぶせて、10分程度そのままにする
- 軽くすすいでから、いつも通りの洗髪をする
馬油はつけ心地が軽いので、油分を洗い流しやすいでしょう。馬油をつけてマッサージすることで、頭皮の毛穴の汚れも浮きやすくなります。
まだある!馬油の使い方
馬油って、本当にいろいろな使い方があるんですね。スキンケア以外にも、たくさんあるんです。
火傷の治療薬として
馬油はおもに火傷の治療薬として使われてきました。馬油には炎症をおさえる作用があり、熱を取りのぞくこともできると言われています。
そのため日焼け後のスキンケアとしてもオススメです。顔がほてって、炎症している日焼け後は、肌への刺激が少ない馬油を使ってみてはいかがでしょうか。
唇の乾燥にも良い
馬油の原料は口に入れても問題はない成分であることが多いです。とはいえ、食べることはしないでくださいね。
配合成分にもよりますが、純粋な馬油だけでつくられている化粧品なら、唇ケアにもおすすめ。
リップクリームではケアしきれていないと感じるなら、馬油を使ってみてはいかがでしょうか。唇が乾燥しやすい季節には、かなり役に立ってくれそうですね。
花粉症による鼻の粘膜の乾燥
花粉症の季節は、鼻の中が乾燥して痛いと感じることはありませんか? 鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状はもちろん、花粉による乾燥も起こりやすいのです。
鼻の粘膜が乾燥すると、花粉の刺激を受けやすい状態になります。そのため花粉症の症状もどんどんひどくなります。
そこで馬油を鼻の粘膜(鼻の穴)に塗ることで、花粉症の症状を改善できると言われています。
普通の保湿クリームを鼻の粘膜に塗ったら大変なことになりますが、馬油なら刺激が少ないので大丈夫らしいですよ。
また鼻水やくしゃみなどの症状も改善できるそうです。それは素晴らしい効果ですね。
髪の毛のダメージ・乾燥を防ぐ
髪の毛はつねに紫外線にさらされていて、とっても乾燥しやすいです。またドライヤーの熱をあてることでも乾燥していきます。そんなダメージを受けやすい髪の毛の保湿も馬油ならできるんです。
とくに毛先のダメージ部分から、髪の水分が奪われていくと言われています。そのため毛先の傷んだ部分に馬油を塗ると良いでしょう。
洗髪後のタオルドライした後に、洗い流さないトリートメントと同じ感覚で使ってみてください。
ドライヤーの熱からも髪を守ってくれる効果が期待できます。
まつ毛美容液のような作用も
馬油にはまつ毛美容液のような作用も期待できるそうです。効果には個人差があるようですが、まつ毛が抜けにくくなったり、まつ毛が伸びたという人もいるんだとか。
どこまですごいんでしょうね、馬油の効果って。
万能な馬油で全身ケアができそう
馬油の効果と使い方についてご紹介しました。とっても万能で、全身のケアができるアイテムでしたね。1つ持っておくと便利そうです。とくに保湿力と浸透力にすぐれているので、エイジングケアとしてもかなり重宝しそう。昔から愛用されてきた化粧品には、それだけの理由があるということですね。ただし保存方法が独特で、冷暗所に保管しないと腐ってしまうことも。それだけ天然成分に近いという証拠ですね。夏場は冷蔵庫に入れたほうが良いでしょう。なるべく余計な成分が入っていない馬油がおすすめですよ。