格闘家が減量中に着ているイメージの強い「サウナスーツ」。
ダイエットのために利用している人も多いと思いますが、果たしてサウナスーツにダイエット効果はあるのでしょうか？
実は、サウナスーツの効果について、多くの人は誤解しているようです。
そこで今回は、サウナスーツのダイエット効果についてご紹介します。
上手に使えばダイエットの強い味方になってくれるので、効果的な使い方を知ってダイエットに活用してみましょう！
目次
サウナスーツのダイエット効果
サウナスーツのおもな効果は、発汗作用があること。汗をたくさん出すことによって、ダイエット効果が期待できます。では、どのようなダイエット効果があるのか見ていきましょう。
むくみ解消
サウナスーツには発汗作用があるので、むくみを解消することによってダイエット効果が期待できます。
むくみがあると痩せにくくなりますが、サウナスーツを着て運動することで汗をたくさん出すことができます。
汗がたくさん出ると体内の「余分な水分」や「老廃物」を排出し、むくみを解消することができるのです。
体重が減る
ボクサーなどの格闘家が減量のためにサウナスーツを着る理由は、体重を減らすため。サウナスーツを着て運動すると、汗が滝のように流れて体内の水分が減ります。
水を1リットル飲むと体重が1キロ増えますが、逆に、体内の汗を出すことでそのぶん体重を減らすことができるのです。
つまり、サウナスーツには脂肪を減少させるダイエット効果はありませんが、水分を出すことで体重を減らすことはできます。
代謝アップ
サウナスーツのダイエット効果は、体温を上昇させることで代謝をアップさせることです。冷え性の人は体温が低く、代謝が低いので痩せにくい体質です。
しかし、サウナスーツを着て運動をすれば、いつもより早く体が温まります。体温が上昇すると血行が良くなり、代謝がアップして痩せやすくなるのです。
短時間で体が温まると、いち早く脂肪が燃焼する段階に到達できるため、ダイエットをサポートする効果が期待できます。
サウナスーツの効果的な使い方
サウナスーツをダイエットに利用する場合、どのような使い方をすると効果的なのでしょうか？
寒いときに着て体温を上昇させる
冬は体温が低く代謝が低下するため、体が温まるまでに時間がかかります。そこでサウナスーツを着れば、早く体を温めることができます。
体温が上がれば代謝がアップするので、痩せやすい状態になってダイエット効果を高めてくれます。
汗をかきにくい人が着れば汗が出やすくなる
汗をかきにくい人はむくみやすかったり、脂肪が燃焼しにくかったりして代謝が悪い状態。そこでサウナスーツを着れば、汗が出やすくなって痩せやすくなります。
また、汗をかきにくい人は汗腺が衰えている可能性もあるので、老廃物が体内にたまりやすく血行も悪くなりがち。
サウナスーツを着ると汗をかきやすくなるので、汗腺を鍛えることができます。その結果、むくみ予防や代謝アップに効果的です。
短時間で効率よく代謝をアップできる
ダイエットしたくても時間があまり取れない人は、短時間で効率よく運動をしたいと考えるのではないでしょうか？ そんなときに活躍してくれるのがサウナスーツ。
サウナスーツを着て運動をすると、短時間で効率よく体が温まり、代謝がアップして痩せやすい状態にしてくれます。
そのため、短時間でも脂肪が燃焼しやすい状態に持っていくことができ、効率よくダイエット効果を発揮してくれるでしょう。
サウナスーツにダイエット効果がないと言われる理由
「サウナスーツにはダイエット効果がない」と言われることもありますが、それはなぜなのでしょうか？
サウナスーツを着ても脂肪は燃焼されない
サウナスーツを着て運動すると汗がたくさん出ますが、それは脂肪が燃焼されているわけではありません。
汗をかくと脂肪が燃焼されると勘違いしている人も多いですが、実は、汗をかいただけでは脂肪は燃焼されないのです。
脂肪を燃焼するためには、20分以上の運動によって「体温の上昇」と「血液中の脂肪を分解」しなければいけません。
そのため、サウナスーツを着ることは脂肪燃焼とは無関係といえます。
しかし、サウナスーツには体温を上昇させる効果があるため、脂肪を燃焼しやすい状態にする効果は期待できるでしょう。
体温が上がりすぎる
体温が上昇すると脂肪が燃焼しやすくなるため、体温が上がれば上がるほど痩せると思っている人も多いのではないでしょうか？
たしかに体温が低いと脂肪は燃焼されませんが、体温が上がりすぎても脂肪が燃焼されなくなるのです。
体温が40℃を超えると、脂肪を分解する「リパーゼ」のはたらきが低下し、脂肪が燃焼しにくくなります。
サウナスーツを着ると体温が上がりすぎる恐れがあるため、ダイエットに不向きだと言われているのです。
では、脂肪が燃焼される最適な温度とはどれくらいなのでしょうか？
一般的には35～40℃が脂肪が燃焼しやすい状態だと言われています。具体的には、普段の平熱から1～2℃高い状態になると、脂肪が燃焼しやすくなります。
なぜサウナスーツで痩せると誤解している人が多いの？
なぜサウナスーツで痩せるというイメージがついたのでしょうか？ その理由は、ボクサーなどの格闘家が減量中に着ているからでしょう。
多くの人は「減量」と「ダイエット」を混同しがちですが、この2つはまったくの別物です。だから、サウナスーツでダイエットができると勘違いしてしまうのです。
格闘家の減量をダイエットと勘違いしている
そもそも格闘家が減量する理由は、少しでも体重が軽い階級で戦いたいから。
しかし、脂肪や筋肉が落ちてしまったら、スタミナやパワーがなくなってパフォーマンスが低下してしまいます。
そのため、減量の最終段階では「水抜き」という減量方法を行います。これは、汗をたくさん出して体重を減らす方法です。この水抜きにサウナスーツが活躍してくれるのです。
つまり、脂肪を減らすことが目的の「ダイエット」とはまったくの別物なのです。
格闘家はすでに脂肪がない状態で減量する
格闘家でも、試合がない時期は脂肪で太っている人も多いです。しかし、減量をはじめて2～3週間たつと、すでに脂肪がない状態でさらに減量します。
では、なぜ普段から痩せておかないのでしょうか？ それは、ある程度の体重がないとパワーが少なくなるからです。
そのため普段は体の大きい選手が、パワーをそのままの状態で体重を落とすため、水抜きのような減量方法をするのです。
このように、一般的なダイエットと格闘家の減量はまったくの別物なので、格闘家のマネをしてサウナスーツを利用するのはやめましょう。
サウナスーツをダイエットに利用する際の注意点
サウナスーツでダイエットする際には、注意点を守って利用しましょう。では、どのようなことに注意すれば良いのかご紹介します。
水分補給をしっかりする
サウナスーツをダイエットに利用するなら、「水分補給をしっかりすること」。
サウナスーツを着ると汗をたくさんかくので、脱水症状にならないように注意しましょう。運動前、運動中、運動後など小まめに水分を摂ることが大切です。
長時間の使用は避ける
長時間のトレーニングや、ハードなトレーニングの場合には、サウナスーツの使用は避けることをオススメします。
サウナスーツを長時間使用すると、汗が出すぎて脱水症状になる恐れがあるのはもちろん、血液の循環が悪くなる恐れもあります。
サウナスーツを着て運動するなら、ウォーキングなどの軽めの有酸素運動のときにしましょう。
夏の使用には十分注意する
夏の暑い時期にサウナスーツを着用するのは、基本的にオススメできません。
サウナスーツを着なくても、夏場の運動は熱中症になる恐れがあるため、サウナスーツを着ての運動には十分注意しましょう。
とくに炎天下でのスポーツや、閉め切った室内で運動するときはサウナスーツを着ないようにしましょう。
サウナスーツで痩せるのではなく運動で痩せる！
サウナスーツのダイエット効果についてご紹介しました。サウナスーツには脂肪を燃焼する効果はありませんが、上手に利用すればダイエットのサポートをしてくれるアイテムです。しかし、使い方を間違えると危険を伴うため、しっかりと注意点を守って着用するようにしましょう。
基本的にサウナスーツは、冬場のウォーミングアップ用と考えてください。体が温まってきたらサウナスーツは脱いで、自力で体温を上げることで脂肪が燃焼しやすくなります。サウナスーツで痩せるのではなく、運動で痩せるようにしましょう！
