人に何かを教えるのって、本当にむずかしいですよね。
後輩や部下に仕事を教えるとき、うまく説明できなかったり、相手にきちんと理解してもらえなかったりすると、教えることに苦手意識を持ってしまう場合もあるでしょう。
しかし、世の中には「教え上手」な人がいます。
教え上手になれば、後輩や部下から頼りにされるのはもちろん、仕事や人間関係もうまくいきます。
そこで今回は、教え上手になる方法についてご紹介します。
ちょっとしたコツを実践するだけで、誰でも簡単に教えるのがうまくなりますよ!
目次
教え上手な人と教えるのが下手な人の違い
誰かに何かを教えるとき、もっとも重要なポイントは「相手の立場に立って考えること」です。
教わる人の気持ちや状況をきちんと把握して、相手に合った教え方をすることが大切です。
たとえば、相手の理解レベルに合わせて言葉を選んだり、段階を踏んで説明したりすることが必要になります。
自分は良く知っていることでも、相手は知らないことも多いからです。
また、言い方によって相手の気持ちは変わります。
気持ち良く教えるためには、相手にも気持ち良くなってもらうことが大切なのです。
では逆に、教えるのが下手な人とは、どのような特徴があるのでしょうか?
教えるのが下手な人は、高圧的な態度になったり、専門用語ばかり使ったりするのが特徴です。
相手が怖がって委縮してしまえば、どんなに頑張って教えても相手には何も伝わりません。
教えるのが下手な人は、仕事で上司に評価されることもなく、人間関係もうまくいかないでしょう。
そうならないためにも、誰かに何かを教えるときには、必ず「相手の立場に立って考える」ようにしてください。
教え上手になる方法
では、どうすれば教え上手になることができるのでしょうか? 誰でも簡単に教え上手になる方法についてご紹介します。
相手の理解度をチェックする
何かを教えるときは、相手が理解していることを確認しながら進めることが大切です。
相手が理解していないのにどんどん進んでしまうと、熱心に時間をかけてもムダになります。
相手が理解しているかチェックする方法は、「ここまでで、わからないことはありますか?」と質問すること。
相手が頷きながら聞いていたとしても、理解しているとは限らないので注意しましょう。
ここで1つ、NGな聞き方をご紹介します。それは「わかりましたか?」と聞くこと。
「わかりましたか?」と聞かれると、条件反射で「はい」と答えてしまうことが多く、たとえわからなくても「わかりません」と言いにくいのです。
そのため、「質問はありますか?」「わからないところはありますか?」などと聞くようにしましょう。
相手の「頭の回転の速さ」に合わせる
頭の回転の速さは人それぞれ違うため、相手の頭の回転の速さに合わせて教えるのがポイントです。
たとえば、頭の回転が速い人は気が短い人も多く、1つ1つゆっくり教えられるとイライラしたり、気が散ったりして集中力が欠けてしまいます。
そのため、頭の回転が速い人にはテンポよく進めていきましょう。
逆に、頭の回転が遅い人は1つ1つじっくりと思考しながら理解しますが、理解できないと焦ってしまい、話が頭に入ってこなくなります。
そのため、ゆっくりと自分の頭の中で考えられるように、十分に時間をかけて進めると良いでしょう。
このように、相手が望むペースに合わせて教えていくことが、教え上手になるためには重要です。
相手を褒める
教え上手になるためには、相手を褒めることが大切です。
どんな人でも褒められるとうれしくなるので、どんどんやる気が出てきます。
やる気が出てくると理解度が高くなり、より難しい問題にも挑戦するモチベーションが生まれます。
すると、教えている人も教わっている人もどんどんレベルアップして、いい仕事ができるようになります。
だから教え上手になると仕事も人間関係もうまくいくのです。
「しっかり理解できていますね」と、相手が理解していることを認めて褒めてあげましょう。
全体像から教える
教え上手になるコツは、まずは全体像から教えることです。
何もわからない人に、具体的な工程をどんなに丁寧に教えても、全体像がわかっていないと「何のための仕事」なのかイメージできません。
その仕事の目的がわからないと臨機応変に対応できないため、問題が起きたときに対処できないというデメリットもあります。
まずは大まかな流れをざっくりと説明し、次に細部を詳しく説明していく……という手順を踏みましょう。
また、「これぐらいは知っているだろう」と勝手に推測して、説明を割愛するのも禁物。
教える人にとっては常識でも、教わる人にとっては「はじめて聞く情報」ということは良くあります。
そのため、相手が何もわからないことを前提に教えることがポイントです。
具体例を挙げる
教え上手になるためには、具体例を挙げてイメージしてもらうことが大切です。
具体的なイメージが湧かないと、自分では理解できたと思っても、実際には理解できていないことも多いからです。
具体例は、誰でも知っていることや、誰でも理解できることであることがポイント。
身近にあるものや、良く知っていることを例にすれば、難しい話でも理解しやすくなります。
適度な緊張感をもたせる
教え上手になる方法は、相手に適度な緊張感をもたせることです。
相手の立場に立つことが大事だといっても、相手に優しくしすぎるのはNG。
教える立場の人が優しすぎると、相手は「やらなくても大丈夫。怒られない」と思ってしまうからです。
やらなくても大丈夫だと思うと向上心ややる気がなくなり、それ以上成長できなくなります。
相手を承認しつつ、適度に厳しくする。これが適度な緊張感をもたせながら教えるコツです。
イライラしない
何度教えても覚えてくれないときは、どうしてもイライラしてしまいます。
こちらも人間ですから我慢の限界はありますが、「できないことを理由」に相手を怒ったり、イライラしたりしてはいけません。
相手が一生懸命やろうとしているのにできないなら、自分の教え方が悪いのです。
人は、「わからない」「できない」というストレスがかかると、「自信」や「学ぶ意欲」を失ってしまいます。
すると、学ぶことをあきらめてしまうようになり、何を教えても頭に入らなくなります。
話を聞いていない、やる気がないのなら怒っても良いですが、一生懸命なのにできないときは自分の教え方を振り返りましょう。
大抵の場合は、相手のレベルに合っていない教え方をしています。
誰でも今日から教え上手になれる!
教え上手になる方法についてご紹介しました。教えるのがうまい人と下手な人の大きな違いは、相手の立場に立てるかどうかです。
「相手の立場に立つ」とは、相手の理解度を小まめにチェックし、相手のペースに合わせ、相手を上手に褒めること。この3つができれば、きっとあなたの言いたいことは相手に伝わります。
誰でも今日から実践できることなので、ぜひチャレンジして教え上手を目指しましょう! 人間関係も仕事もうまくいきますよ。