ストレスがたまると、なぜ太るの?
ストレスがたまって、イライラがつのる日々……。
そんなとき「何となく太った気がする」と感じたことはありませんか?
そうなんです。ストレスがたまると太ります。
すると、太ったことがストレスとなり、「くそ~!」とやけ食いをしてしまう……。なんてことをしていたら、どんどん太ってしまいますよ。
ストレス太りの悪循環を断たなければいけません。
そこで今回は、ストレス太りの原因と対処法についてご紹介します。
なぜストレスがたまると太るのか? そのメカニズムを知って、ストレス太りを阻止していきましょう!
目次
ストレス太りの原因とは?
なぜストレスがたまると太るのでしょうか? ストレス太りの原因は、ホルモンバランスの変化が関係しています。
ストレスを感じると、脳に「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。別名「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
コルチゾールが分泌されると、血糖値や血圧を上昇させたり、自律神経のバランスを乱したりします。
また、ストレスを感じると脳が興奮状態になり、「ドーパミン」というホルモンが分泌されます。ドーパミンは食欲を増進させる作用があるため、食べ過ぎてしまうのです。
これが、いわゆる「やけ食い」ですね。食べても食べてもお腹いっぱいにならず、必要以上に食べ過ぎてしまう恐れがあります。
通常なら、「セロトニン」というホルモンが食欲を抑えてくれるのですが、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、セロトニンの分泌が減り、食欲が暴走してしまうのです。
コルチゾールが太りやすい体をつくる
ストレスホルモンである「コルチゾール」は、食欲を抑制する「セロトニン」の分泌を妨げます。
セロトニンが分泌が減ると、食欲を止められなくなるのはもちろん、幸福感がなくなることで暴飲暴食を誘発してしまうのです。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、幸福感をもたらすホルモン。これが減ることで満足感がなくなり、食べ過ぎてしまうのです。
つまり、コルチゾールによって太りやすい体をつくってしまうのです。
では、ストレス太りを解消するにはどうすれば良いのでしょうか? それは、セロトニンの分泌を増やすことがカギとなります。
ストレス太りの対処法【セロトニンを増やす】
ストレスによって食べ過ぎを招くホルモンが分泌され、食欲を止められなくなります。それを阻止してくれるのが「セロトニン」です。では、セロトニンの分泌を増やし、ストレス太りを解消するには、どうすれば良いのでしょうか?
規則正しい生活をする
セロトニンを増やしてストレス太りに対処するには、規則正しい生活をすることです。
セロトニンは、夕方ごろから「メラトニン」というホルモンに変化し、休眠モードに突入します。
このメラトニンをセロトニンに戻すには、朝起きたら太陽の光を浴びることが大事。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、メラトニンがセロトニンに戻ります。
規則正しい生活をすることで自律神経も整い、セロトニンの分泌を促してくれます。
トリプトファンを摂る
トリプトファンは、セロトニンの材料になる必須アミノ酸です。トリプトファンは、体内でつくることができないため、食事から摂る必要があります。
トリプトファンは、大豆製品や乳製品、バナナや魚などに含まれています。これらの食べ物を積極的に摂り、セロトニンを分泌させましょう。
ビタミンB6を摂取する
トリプトファンからセロトニンをつくるときに必要な栄養素が、ビタミンB6です。ビタミンB6は、セロトニンの生成を助ける「補酵素」として働きます。
ストレス太りを解消するには、トリプトファンに加えて、ビタミンB6が含まれる食べ物を摂りましょう。
ビタミンB6は、赤身の魚やヒレ肉、ささみや玄米などに含まれています。
リズム運動をする
セロトニンを増やしてストレス太りに対処するには、テンポよくリズム運動をするのがオススメ。ウォーキングなどの有酸素運動をするとき、一定のリズムを刻んで歩くとリズム運動になります。
朝日を浴びながら、5分以上のウォーキングやジョギングをすることで、リフレッシュにもなります。
また、ガムを噛むこともリズム運動になります。リズム運動をして、セロトニンの分泌を増やしましょう。
深呼吸をする
ストレスを感じたとき、イライラしたとき、まずは深呼吸をしてみましょう。深呼吸をすることで、セロトニンの分泌を促すことができます。
ストレスを感じているときは、呼吸が浅くなりがちなので、深呼吸をすることで心が落ち着く効果もあります。
また、深呼吸には「エンドルフィン」という幸せホルモンの分泌を促す作用もあります。
エンドルフィンは、闘争心を鎮め、冷静に状況に対処する心の余裕をもたらしてくれます。
5秒かけて鼻から息を吸い、そのまま5秒キープ。そして、ゆっくりと5秒かけて口から息を吐きます。これを5回くり返しましょう。
深呼吸には、セロトニンとエンドルフィンという「幸せホルモン」の分泌を促す効果があります。
恋愛をする
セロトニンを分泌するには、恋愛をするのが効果的。恋愛をすると幸せな気分になり、脳内に大量のセロトニンが分泌されます。
「恋をすると女性はキレイになる」といいますが、これはセロトニンが分泌されることによって、空腹を感じにくくなり、自然と痩せていくことが関係しているんですね。
泣く
「涙活」と呼ばれるストレス解消法がありますが、泣くこともセロトニンの分泌を促す効果があります。
泣くことによってセロトニンが分泌されると、心がリラックスしてストレスを解消する効果があります。
また、涙を流すことで自律神経のバランスも整い、セロトニンの分泌を促すことができます。ストレス太りを解消するには、泣くことも効果的なんて、なんだか意外ですよね。
ヨガをする
ヨガは、呼吸法が重要なポイントになります。この呼吸法によってセロトニンの分泌を促すことができます。
また、呼吸に合わせて、一定のリズムで体を動かすため、リズム運動の一種になります。
さらに、朝日を浴びながらヨガをすれば、それだけでセロトニンの分泌を促し、自律神経を整える効果もあります。おすすめのヨガポーズは、以下の2つ。
◆あぐら
あぐらをかいて、腹式呼吸をするだけ。腹式呼吸は、下腹部にある丹田(たんでん)を意識するので、丹田呼吸とも呼ばれています。目を閉じて、呼吸に集中しましょう。
◆太陽礼拝
太陽礼拝のポーズは、精神の安定や、全身をほぐす効果があります。呼吸をくり返しながら、ゆっくりと全身をストレッチしましょう。
- 腕を上げて、全身を伸ばします。
- そのまま前屈をします。
- 両足を後ろに出し、腕を曲げて体を地面に近づけます。
- 上を見るようにして、体を反らします。
- お尻を持ち上げて、背中を伸ばします。
- 両足を前に出し、前屈をします。
- ゆっくりと全身を上に伸ばし、姿勢を戻します。
朝におすすめのヨガポーズです。セロトニンをドバドバ出して、ストレス太りを解消しましょう。
セロトニン以外でのストレス太り解消法
ここまでは、セロトニンを分泌してストレス太りを解消する方法についてご紹介しましたが、最後に、セロトニン以外でのストレス太り解消法についてご紹介します。
ストレスによる「やけ食い」に対処する
ストレスを解消するために、やけ食いに走ってしまう人は多いですよね。
そのメカニズムもご紹介しましたが、メンタル的にやけ食いを予防するには、イライラの原因を突きとめることが大事。
そして、そのイライラを誰かに話して、心を楽にしましょう。さらに、やけ食いに変わる行動を見つけることで、やけ食いに対処できます。
たとえば散歩をしたり、読書をしたりするのも効果的。
また、食べたい欲求を一時的にでも抑えるため、「明日になったらご褒美スイーツを食べよう」と、食欲を先延ばしにするのもオススメです。
リラックスする時間をつくる
ストレスによる心の疲れを解消するには、リラックスする時間をつくることが効果的。
ぬるめのお風呂にゆったりと浸かったり、おだやかに睡眠できる環境を整えたりすると良いでしょう。
心身ともに疲れをとることで、ストレス太りを解消できます。
誰かと一緒に食事を摂る
ストレス太りを解消するには、誰かと一緒に食事を摂るのもオススメ。一人で食べるよりも、食事の満足度が上がり、食べ過ぎを防止することができます。
また、話しながらゆっくりと食べることで、満腹感もアップ。食後にコーヒーを飲むことで、さらに食事の満足度がアップしますよ。
新しいことにチャレンジする
何か新しいことにチャレンジするとき、ワクワクして心が躍りますよね。人は、熱中できることがあると、ストレスを感じにくくなる効果があります。
ストレスを軽減できれば、やけ食いを防止することにもつながります。
習い事やスポーツなど、何でもOK! ワクワクする習慣を生活の中に取り入れることで、ストレス太りを解消できますよ。
ストレスを解消すれば無理なく痩せる
ストレス太りの原因と対処法についてご紹介しました。ストレスによって太ってしまうのは、コルチゾールやドーパミンなどのホルモンが原因。それによって食欲が増し、太りやすくなってしまうのです。これに対処するには、心を落ち着けて、食欲を抑える「セロトニン」の分泌を促すこと。セロトニンが増えるとストレスが軽減されて、無理なくストレス太りを解消することができますよ!