ダイエットで食事を我慢することは辛いので、空腹が気持ちいいなんて信じられませんよね。
しかし、実は、空腹は気持ちいいものなんです。
今回は、空腹を気持ちいいと感じるためのコツやメリット、注意点などをご紹介します。
上手に空腹をコントロールして、健康的なダイエットを実現させましょう。
空腹は気持ちいい!空腹のメリットを知れば空腹が好きになる
そもそも空腹は、どんなときに感じますか?
「お腹が空いた」という感覚は、実はとても曖昧なものです。
本当の空腹は、「お腹がグーっと鳴ったとき」ですが、現代の生活では、お腹が鳴ることは少なくなってきています。
なぜなら、本当の空腹を感じる前に食べ物を口にしてしまうからです。
しかし、空腹状態にはたくさんのメリットがあるため、空腹状態をつくらないのはもったいないですよ。
では、具体的に「空腹」にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
空腹状態のメリットを知れば、「空腹が気持ちいい!」と感じられるようになるでしょう。
アンチエイジング効果
空腹状態になると、アンチエイジング効果が期待できることがメリットです。
食べ物を食べると血糖値が上昇しますが、徐々に血糖値が下がっていくと空腹を感じます。
空腹状態が10時間続くと脂肪の分解がはじまり、さらに、空腹状態が16時間続くと「オートファジー」と呼ばれる機能が発動します。
オートファジーとは、飢餓状態になっても生き残るために発動するシステムのことです。
オートファジーが発動すると細胞が生まれ変わり、老廃物を体外に排出する機能が高まります。
つまり、体内がきれいになることで細胞や体の機能が正常化し、老化を防止することができるのです。
また、空腹状態が続くと、「サーチュイン遺伝子」という老化や寿命に関わる遺伝子が活発になります。
サーチュイン遺伝子とは、「長寿遺伝子」とも呼ばれている遺伝子のことです。
空腹になりサーチュイン遺伝子が活発になると、細胞中のミトコンドリアの働きが活性化します。
ミトコンドリアは加齢とともに減少しますが、空腹状態をつくることでミトコンドリアが活性化するため、美容と健康を保つことができます。
サーチュイン遺伝子はターンオーバーも活発にしてくれるので、シミやシワなどの肌老化を防ぎ、美肌へと導いてくれるでしょう。
空腹状態は、若々しく美しい肌をつくり、アンチエイジング効果が期待できます。
頭の回転や記憶力が良くなる
「空腹状態だと頭が働かない」と感じている人は多いですよね。
しかし実は、空腹時のほうが頭の回転が良くなり、記憶力もアップすると言われています。
食事を摂ると、食べ物を消化するために胃腸に血流が集中します。
すると、脳への血流が少なくなり、眠気が生じたり、集中力が低下したりしてしまうのです。
では、空腹時はどのような状態なのでしょうか?
空腹時は血糖値が低く、インスリンの分泌量が少ない状態です。
インスリンが低下すると、脳内のタンパク質である「CRTC」が活発になります。
空腹と記憶の関係性について研究した「東京都医学総合研究所」によると、空腹によってCRTCを活性化させると記憶力が上がるということが明らかになったとのことです。
つまり、空腹時は頭の回転や記憶力が良くなっているため、勉強や仕事は空腹時に行うほうが効率が良いといえるでしょう。
免疫力がアップする
空腹状態になると、白血球の働きが活発になり、免疫力がアップするメリットがあります。
白血球は有害物質やウィルスなどをエサにするため、ガンやアレルギーなど撃退してくれます。
しかし、つねに食べ物を摂取していると、血液中の栄養で白血球が満腹状態になり、有害物質を食べてくれません。
そのため、空腹状態をつくることで免疫力がアップし、健康な体を保つことができるのです。
胃腸の働きが活発になり、便秘を解消できる
本当の空腹を感じる前に食べ物を摂取すると、つねに胃では消化活動を行うことになり、胃が疲弊してしまいます。
胃が疲れると腸の働きも悪くなり、便秘を引き起こす場合も多いでしょう。
しかし、空腹状態をつくることで胃腸が休まり、腸内環境が改善されて便秘を解消できます。
便秘はダイエットの大敵のため、胃腸を休めるために空腹状態をつくることが大切です。
また、腸内環境が改善されると免疫力もアップするので、さらに健康的にダイエットを行えるでしょう。
空腹になると痩せるメカニズム
昔から「1日3食とると良い」と言われていますが、実は、化学的な根拠はありません。
1日3食しっかり摂ると、胃腸が働き続けて休む暇がなくなり、疲弊してしまうからです。
胃腸が疲れると「老化」や「肥満」などを引き起こし、健康や美容に悪影響を及ぼす場合もあります。
逆に、空腹の状態を定期的につくれば、胃腸が正常な機能を保つことができ、太りにくい体をつくることができます。
つまり、空腹状態がダイエットに良い効果をもたらしてくれるのです。
では具体的に、空腹になると痩せるメカニズムについて見ていきましょう。
空腹になるとダイエット効果アップ!
食べ物を食べると血糖値が上昇しますが、その後、徐々に血糖値は下がっていきます。
この「血糖値が下がっている状態」になると、本当の空腹を感じます。
空腹状態が続くと、これ以上血糖値を下げないために体内の脂肪を分解し、エネルギー源として使われます。
そのため、空腹状態によって脂肪が減り、ダイエット効果が期待できるのです。
脂肪が分解されるまでの時間は、最後に食べ物を食べてから約10時間と言われています。
つまり、空腹状態が10時間続くと脂肪の分解が始まり、脂肪が減ることでダイエット効果が期待できるでしょう。
空腹を気持ちいいと感じるためのコントロール方法
空腹のメリットはひと通りわかりましたが、そうは言っても空腹は辛いですよね。
ここでは、空腹を気持ちいいと感じるためのコツをご紹介します。
空腹を上手にコントロールできれば、少しずつ空腹を気持ちいいと感じられるようになるでしょう。
食べると余計にお腹がすくので、メリットを意識する
空腹に耐えられなくなって食べてしまうと、実は余計にお腹が空いてしまいます。
そのため、我慢できずに食べそうになったら、空腹がもたらすメリットのことを考えましょう。
ここで、空腹のメリットを再確認してみてください。
【空腹のメリットをおさらい】
- アンチエイジング効果
- 頭の回転や記憶力が良くなる
- 免疫力がアップする
- 胃腸の働きが活発になり、便秘を解消できる
- 空腹になるとダイエット効果アップ!
こんなにメリットがあるなら、空腹をコントロールできそうな気がしていませんか?
もう少しだけ頑張ってみましょう。
空腹のピークを過ぎると楽になるので、徐々に時間を伸ばす
空腹には波があるので、空腹のピークはたしかに辛いです。
しかし、空腹のピークを過ぎると楽になるので、徐々に空腹の時間を伸ばしていくと良いでしょう。
小腹が空いても一旦我慢して、お腹がグーッと鳴るまで食べない癖をつけていきます。
それがだんだんと楽になり、いずれ空腹を気持ちいいと感じられるようになるでしょう。
ストレスにならない軽い運動をする
空腹を気持ちいいと感じるためには、ストレスにならない程度の「軽い運動」をするのがおすすめです。
空腹を感じたときに体を動かすと、全身の血行が良くなって空腹感がやわらぐと言われています。
また、運動することでアドレナリンが分泌され、血糖値を上昇させるという説もあります。
おすすめの運動は「ヨガ」や「ウォーキング」。
リラックス効果のある運動で適度に体を動かすと、呼吸が深くなり、いつの間にか空腹が気にならなくなるでしょう。
ただし、激しい運動をすると逆にストレスが溜まってしまう場合もあるので、軽めの運動がポイントです。
どうしても我慢できない時は、空腹を紛らわせる方法を試す
どうしても空腹を我慢できない時は、空腹を紛らわせる方法を試してみてください。
無理して我慢するのではなく、物理的に空腹をごまかしてやり過ごしましょう。
お腹が空きすぎるとイライラしてしまうので、ストレスを溜めないためにも覚えておいてくださいね。
水か炭酸水を飲む
単純にお腹をふくらませるには、「水」か「炭酸水」を飲むのがおすすめ。
とくにおすすめなのが「白湯」です。
白湯ならデトックス効果があり、体温も上昇するので代謝アップにも効果的。
さらに、冷たい水よりもお腹が膨らんだように感じられるので、空腹を紛らわせるには最適な飲み物です。
ガムを噛む
ガムを噛むと唾液が分泌されるので、満腹中枢が作動し、空腹を紛らわせてくれます。
糖分が入っているガムは、血糖値が上がるため空腹が緩和されるのは事実です。
しかし、ダイエットが目的ならば、できるだけノンシュガーのガムを選びましょう。
歯磨きをする
人は歯磨きをして口の中がきれいになると、「食べ物で汚したくない」という気持ちが働きます。
そのため、強行作戦として歯磨きをするのもおすすめです。
また、歯磨き粉の味は食べ物と合わないため、味が混ざると気持ち悪いですよね。
そのため、歯磨き後しばらくは食べ物を食べたいと思わないでしょう。
空腹状態が長く続くとデメリットもある【注意点】
空腹になることは、健康にも美容にも良い効果をもたらします。
ただし、空腹状態が長く続きすぎるとデメリットもあるので、注意が必要です。
場合によっては、ダイエットに逆効果になってしまうこともあるので、ここでしっかりと確認しておきましょう。
筋肉が減少し、代謝が低下する
空腹の時間が長くなると、脂肪がなくなってエネルギー源が不足します。
すると、筋肉が分解されてエネルギー源になるため、筋肉が減少してしまうのです。
筋肉が減少すると代謝が低下するため、ダイエットに逆効果になってしまうでしょう。
血糖値が上がり、太りやすい状態になる
空腹のときは、血糖値が低下している状態です。
空腹によって血糖値が低下した状態が長く続くと、次に食事を摂ったときに、血糖値が急上昇するおそれがあります。
血糖値が一気に上がるとインスリンが大量分泌され、使い切らなかったインスリンは脂肪に変わってしまいます。
そのため、空腹状態が長くなりすぎると、太りやすい状態になるので気をつけましょう。
便秘を引き起こす
空腹状態が長いということは、食べ物を食べる量が減っているということです。
食べる量が減れば、食物繊維やマグネシウムなどの栄養が不足し、便秘を引き起こしてしまう可能性があります。
また、単純に食べる量が減ることで便の量が減り、出にくくなる場合もあります。
そのため、空腹を我慢しすぎないように注意しましょう。
イライラする
空腹状態が続くことのデメリットは、何といってもイライラすることではないでしょうか。
仕事でもプライベートでも、意図しないときにイライラしてしまうと困りますよね。
空腹によってイライラすると、不要な喧嘩を招き、人間関係が悪化する危険もあります。
そのため、無理に長時間の空腹を続けるのではなく、適度に食べて、程よく空腹を利用していきましょう。
まとめ
空腹を気持ちいいと感じる理由や、メリットについてご紹介しました。
【空腹のメリット】
- アンチエイジング効果
- 頭の回転や記憶力が良くなる
- 免疫力がアップする
- 胃腸の働きが活発になり、便秘を解消できる
- 空腹になるとダイエット効果アップ!
空腹を気持ちいいと感じるためには、空腹を上手にコントロールすることが重要です。
【空腹のコントロール方法】
- 食べると余計にお腹がすくので、メリットを意識する
- 空腹のピークを過ぎると楽になるので、徐々に時間を伸ばす
- ストレスにならない軽い運動をする
空腹を上手にコントロールして、空腹を気持ちいいと感じれば、楽に痩せることができるでしょう。
きっとあなたも、空腹が好きになりますよ!