生理前の食欲はなぜ起こる?原因と対処法
「生理前になると食欲が止まらなくなる……」
暴走する食欲を抑えられなくて、つい食べ過ぎてしまった経験がある人も多いはず。
生理前はイライラして食欲をコントロールできなくなるし、甘い物やジャンクフードなどの太りやすい物ばかり食べたくなるから厄介ですよね。
せっかく頑張っていたダイエットも台無しにしてしまう生理前の食欲。何とかならないのでしょうか?
生理前の食欲には女性ホルモンが大きく関係しているので、コントロールするにはコツが必要です。
そこで今回は、生理前の食欲の原因とコントロール法についてご紹介します。
生理前の食欲はちょっと手ごわいので、上手に食欲と付き合っていきましょう!
目次
なぜ生理前になると食欲が止まらないの?
生理前になるとイライラしたり、情緒不安定になったりして食欲が止まらなくなる女性は多いですよね。甘い物を少し食べれば気持ちは落ち着くけど、つい食べ過ぎてしまって後悔することも少なくありません。
そうすると、今度はニキビができて肌荒れするし、肌がボロボロになるストレスでまた食べてしまう……なんて悪循環になることも。そもそも生理前の食欲は、いったい何が原因なのでしょうか?
生理前の食欲の原因①女性ホルモン「プロゲステロン」の増加
排卵後から生理までの間は体温が高くなり、「プロゲステロン」という女性ホルモンが増加します。
プロゲステロンの分泌が増えると、食欲が増したり、むくみやすくなったりすると言われています。
また、体温が上昇するとそのぶんエネルギーを必要とするため、食欲が増すのは当然のことなのです。
ただし、この体温上昇によるエネルギーの必要量は、1日あたり40~80キロカロリー程度。チョコレートでいうと、たった2~4片です。
それなのに、生理前は食欲の暴走を止められなくなり、必要以上に食べ過ぎてしまうのです。
生理前の食欲の原因②栄養を蓄えようとする
生理前は「黄体期」と呼ばれ、脂肪や糖分、水分を蓄えようとします。これは、妊娠に備えて栄養を蓄えようとするからです。
そのため、食べても食べても満足できない、という感覚になることも多く、普段は我慢できる「こってりラーメン」や「砂糖たっぷりのスイーツ」などを我慢できなくなって食べてしまうことも。
このような高カロリーの物ばかり欲しくなるわけですから、当然体重は増加します。とはいえ、2~3キロ程度なら増えても心配することはないそうです。生理が過ぎれば落ち着きます。
生理前の食欲の原因③セロトニン不足でイライラする
生理前は「プロゲステロン」の分泌が多くなり、セロトニンの分泌を減少させます。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、気持ちを安定してくれる神経伝達物質の1つ。
生理前はこのセロトニンが減少するため、イライラしやすくなります。
普段なら怒らない場面でキレてしまったり、イライラしてストレスをためてしまいがちになるため、そのイライラによって食欲の衝動を抑えられなくなって食べてしまうのです。
生理前の食欲をコントロールする方法
生理前の食欲は女性ホルモンが関係しているため、気持ちだけでコントロールするのはむずかしそうですね。では、どうすれば生理前の食欲をコントロールできるのでしょうか?
食事の量を減らして回数を増やす
生理前の食欲は、「食欲を止められない」「食べても食べても満足できない」という特徴があるため、食事の回数を増やすことが効果的です。
ちょこちょこ食べることによって、食欲を我慢する時間が少なくなります。
ただし、1回あたりの食事量を減らさないと食べ過ぎてしまうので気をつけましょう。普段の3食分を、5~6回に分けて食べるイメージです。
ビタミンB6でホルモンバランスを整える
ビタミンB6は、セロトニンやドーパミンなど脳に幸福や快感を与える神経伝達物質の合成に必要な栄養素のため、ビタミンB6が不足すると自律神経が乱れ、女性ホルモンのバランスも崩れてしまいます。
そのため、ビタミンB6を補給してホルモンバランスを整えましょう。ビタミンB6が含まれる食品は、鶏肉やまぐろ、レバーやバナナなどです。
また、女性ホルモンのバランスを整える「豆乳」にもビタミンB6が含まれているのでおすすめ。低カロリーなうえ、食欲を抑える効果も期待できます。
低カロリー食品を食べる
生理前の食欲にどう対処するかは、「我慢するタイプ」と「我慢しないで食べてしまうタイプ」に分かれます。
生理前の食欲については、圧倒的に「我慢しないタイプ」の女性が多いようですが、やみくもに何でも食べているわけではなさそうです。できるだけ低カロリーの食品を選び、罪悪感なく食欲に対処している人が多いです。
たとえば甘い物が食べたい人は、ダイエット用のスイーツや、寒天ゼリーなどで欲求を満たしましょう。
また、ジュースなどの清涼飲料水は糖分が多く、血糖値が急上昇するため非常に太りやすい飲み物です。甘みが欲しい場合には、紅茶などにハチミツを入れると良いでしょう。
グレープフルーツの香りで食欲を抑える
生理前の食欲を抑えるには、アロマの香りを利用する方法もあります。
イライラを抑えるために、リラックス効果のある香りを嗅ぐのも良いですが、食欲を抑えるには「グレープフルーツ」の香りがおすすめ。グレープフルーツそのものを嗅いでももちろんOK!
グレープフルーツの香りには、食欲を抑えたり、脂肪を燃焼したりする効果があるため、生理前の食欲をコントロールしてくれますよ。ダイエット効果もあります。
好きなことに熱中して気晴らしをする
生理前は食欲が増すだけでなく、PMS(月経前症候群)に悩まされている人も多いことでしょう。
食欲が増す人もいれば、吐き気や憂うつ感に悩まされる人もいます。そのため逆に、食欲がなくなる人も。
いずれにしても、生理前は気分も体調もすぐれないことが多いので、好きなことに熱中して気晴らしをしてみましょう。
食欲が増す人は食欲を忘れることができ、気分がすぐれない人は気分転換になりますよ。
食事は低糖質・高タンパク質がおすすめ
いつもは健康的で美容にも良い食生活をしているのに、生理前になると急にジャンキーな食べ物が欲しくなったりしますよね。
しかし、カップ麺やスナック菓子などのジャンクフードは、太りやすいので要注意。
生理前の食事におすすめなのは、「低糖質」と「高タンパク質」です。低糖質で高タンパク質な食事は、太りにくく満腹感があります。
そのため、食べ過ぎを予防しながら満足感も得られるのがポイント。
たとえば、低糖質の玄米や蕎麦、高タンパク質のチキンや大豆製品などを摂ると良いでしょう。
イライラしたら甘い物を食べてもOK!
生理前のイライラに対処するには、適量なら甘い物を食べてもOKです。とはいえ、食欲をコントロールできないときに食べてしまうと、ちょっとのつもりが食べ過ぎてしまうことも。
そんな甘い物の食べ過ぎを抑えるコツは、食べる前にじっくり眺めることが良いのだそう。
写真を撮ったり、スイーツの写真を見たりすることで食べるイメージをふくらませると、食欲が暴走しそうになる興奮を抑えることができます。
ゆっくりと味わって、楽しみながら食べるとイライラが軽減されるでしょう。
生理前の食欲と上手に付き合っていきましょう!
生理前の食欲が止まらない原因と、食欲をコントロールする方法をご紹介しました。ダイエット中の人も、そうでない人も、生理前の食欲には悩まされますよね。しかも精神的にも不安定だったり、イライラしやすかったりするため、余計に食欲をコントロールできなくなってしまうのです。今回ご紹介した方法を実践して、生理前の食欲と上手に付き合っていきましょう!