運動で鍛えた足の筋肉太りを解消する方法
スポーツ万能で、はつらつとしていた学生時代。
でも足の筋肉が落ちなくて、筋肉太りに悩んでいませんか?
男性は筋肉質のほうがカッコイイと思われがちですが、できれば細くスラっとした足になりたいですよね。
女性ならミニスカートを可愛く着こなしたいから、今すぐ筋肉を落としたい! と思っているのではないでしょうか?
そこで今回は、運動で鍛えた足の筋肉太りを解消する方法をご紹介します。
足を太くさせないためには、トレーニングやマッサージにコツがあります。
効果的な方法で、シルエットがきれいな美脚になりましょう!
目次
足の筋肉を落とすために知っておきたい筋肉のメカニズム
足の筋肉を落とすためには、筋肉のメカニズムを知っておくことが大切です。なぜ足に筋肉がつくのか、どうすれば筋肉太りを解消できるのかをご紹介します。
筋肉には「速筋」と「遅筋」がある
筋肉には、「速筋」と「遅筋」の2種類の筋繊維タイプがあります。
速筋は瞬発力を発揮する筋肉のことで、一般的な筋トレや短距離走の選手などが発達しやすい筋肉です。
それに比べて遅筋は、持久力を発揮する筋肉のことで、有酸素運動やマラソン選手などが発達しやすい筋肉です。
速筋を鍛えると筋肉が肥大して、大きくなります。それに対して遅筋を鍛えると、体が引き締まり、いわゆる「細マッチョ」になります。
その理由は、筋肉が必要としているエネルギー源がちがうからです。
速筋はおもに「糖質」をエネルギーとして活用するため、短時間でエネルギー不足になり、脂肪が燃焼されません。
でも遅筋は「脂質」をエネルギーとして活用するため、持久力があり、脂肪燃焼の効果があります。
そのため遅筋を鍛えると、体が引き締まるのです。
筋肉太りの人は、速筋が発達しやすいと考えられますが、速筋だけしかない人はいません。そのため遅筋を鍛えることで、誰でも筋肉太りを解消できると考えられます。
ふくらはぎが筋肉太りするメカニズム
ウエイトトレーニングや格闘技など、特殊なスポーツをしていた人以外は、おもに足の筋肉が太くなりやすいですよね。
とくに、ふくらはぎは日常生活でも使うことが多い筋肉なので、なかなか細くならないことが多いです。
- 腓腹筋(ひふくきん)……ふくらはぎの上部にある筋肉
- ひらめ筋……アキレス腱からふくらはぎに伸びている筋肉
腓腹筋は、おもにヒザを伸ばしたときに負荷がかかり、ひらめ筋は、おもにヒザを曲げたときに負荷がかかります。
ランニングやジャンプなどの動作でこの2つの筋肉を使いますが、ほとんどのスポーツは、この動作をともないます。
そのためスポーツをしていた人は、ふくらはぎの筋肉が発達しやすいのです。
太ももが筋肉太りするメカニズム
ふくらはぎに比べて、太ももは脂肪が多い部位です。
それでも筋肉太りになってしまう理由は、中腰になったり、ジャンプしたり、高負荷の自転車こぎのような動作が多いスポーツをしていたからでしょう。
片足重心になる運動や段差を登るような動作も、太ももが筋肉太りになりやすいです。
では、今現在はスポーツをしていないのに、なぜ太いままなのでしょうか?
それは、筋肉だけではなく、脂肪も混ざっている可能性が高いです。
もともと太ももは脂肪がつきやすいので、運動をやめて筋肉が減ると、太ももが脂肪で太くなる可能性が高いのです。
でも、さわったときに硬いから、「これは筋肉なんだろう」と思うかもしれませんが、血行が悪くなることで、脂肪が硬くなってしまった可能性があります。
すると脂肪が燃焼しにくくなり、脂肪と筋肉が混ざって太くなっていると考えられるのです。
筋肉太りした足は細くなるの?
では、筋肉太りしてしまった足は、本当に細くなるのでしょうか? 運動すると、また足が太くなるのが怖いですよね。でも、筋肉太りした足を細くすることは可能です。そのためには、どうすれば良いのでしょうか?
筋肉を使わなければ足は細くなる
単純なメカニズムをお話すると、筋肉を使わなければ、筋肉が減って足は細くなります。でも毎日の生活で、歩いたり走ったりすれば、少なからず筋肉を使っているのです。
わたしも運動部だったので筋肉太りに悩んでいましたが、自宅で仕事をするようになってから、足が細くなりました。でもこれは、オススメできる方法ではありません。
なぜなら、ふくらはぎの筋肉は落ちて細くなったものの、太ももは脂肪がつきやすくなり、太くなったからです。
それ以前に健康的な方法ではありませんし、ずっと家の中で過ごすのは不可能ですよね。そこで今回は、足を太くさせないトレーニング方法をご紹介したいと思います。
硬いのは筋肉ではなく、脂肪やむくみの可能性も
足をさわってみると硬いので、筋肉だと思ってしまうことが多いですが、じつは筋肉ではない可能性もあります。筋肉だと思っていたその硬いものは、脂肪やむくみの可能性もあるのです。
運動をやめてしばらく経つと、筋肉は自然と落ちていきます。すると代謝が悪くなり、今度は脂肪が増えていくのです。
脂肪が増えると血行が悪くなり、脂肪がカチカチに硬くなってしまうことがあります。
むくみも同じようなメカニズムで、むくんでいる期間が長ければ、パンパンに硬くなってしまうのです。
でも、ガッカリしないでください。
脂肪やむくみは、筋肉太りに比べると改善しやすいので、それを解消すれば足が細くなります。
脂肪やむくみで足が太くなっている場合には、こちらを参考にしてみてください。
▶エクササイズ・マッサージ・食べ物による脚やせダイエット
スポーツをしていた人は筋肉がつきやすい
昔スポーツをしていた人は、男性でも女性でも、ちょっと運動をしただけで筋肉がつきやすい状態になっています。
そのため運動のやり方を間違えると、確実に足は太くなってしまうでしょう。
今は運動していない人でも、日常生活の中で歩いたり、走ったり、自転車に乗ったりしているだけで、足に筋肉がついてしまうことが多いです。
とはいえ、今現在スポーツをしていないなら、筋肉と脂肪が混ざっている可能性が高いです。その場合には、脂肪を落とすトレーニングと併用することが効果的です。
脂肪を落とすには「有酸素運動」が効果的ですが、有酸素運動の中でも負荷の少ない運動を選ぶことをオススメします。
足を太くさせない有酸素運動のポイント
足を太くさせない有酸素運動は、負荷を少なくすることが大切です。でも、適当に軽く運動をするだけでは効果がありません。鍛えた足の筋肉を落とすための有酸素運動のポイントをご紹介します。
負荷を軽めにして、30分は続ける
足を太くさせない有酸素運動をする際には、負荷をなるべく軽めにすることが大切です。
本来、有酸素運動はあまり筋肉がつかないのですが、筋肉太りしている人は、ウォーキングでも筋肉がつきやすいです。
そのため、なるべく軽めの負荷でおこなうことがポイントとなります。
負荷が軽めなので、その有酸素運動を30分は続けないと脂肪が燃焼されにくいでしょう。また、毎日ではなくても、3日に1回くらいのペースで続けたいところです。
運動後は必ずストレッチをする
筋肉は、硬くなると落ちにくい性質があります。そのため、運動後は必ずストレッチをして、血行を良くしておくことが大切です。
これ以上筋肉太りになるのを防いだり、今ある筋肉を落とす効果も期待できるので、運動後のストレッチは必須ですよ。
ストレッチのポイントは、使った筋肉をしっかり伸ばすこと。使った筋肉を伸ばすことができなければ、運動後にストレッチする意味がありません。
では、運動で使うことが多い2つの筋肉のストレッチ方法をご紹介します。
太ももの前側のストレッチ
- 足を伸ばして床に座ります。
- 片足のヒザを曲げて、足裏をお尻につけます。
- そのまま後ろに寝ころがりましょう。
- できる人は、完全に寝てしまってOKです。
- そのまま20~40秒くらいキープして、反対もやります。
ふくらはぎのストレッチ
- 床の上で正座になり、片足だけ立てます。
- そのまま立てた足に体重をかけ、ふくらはぎを伸ばします。
- 20~40秒くらいキープして、反対もやります。
なるべく、ふくらはぎに力が入らないように注意しながら、しっかりと筋肉を伸ばしましょう。運動をしていない日でも、お風呂上がりなどにやると効果的です。
有酸素運動の前に、軽めの筋トレをする
足を太くさせない運動で脂肪を燃やすには、有酸素運動の前に、軽めの筋トレをするのが効果的です。
脂肪を落とすには、汗をかくくらいの運動が必要ですが、スポーツをしていた人は心拍数が上がりにくいのが困ったところ。
そのため、脂肪を燃焼しやすくするには、有酸素運動の前に軽めの筋トレをしておくと効果的です。
足を太くさせない筋肉トレーニング
足を太くさせないためには、筋トレは逆効果に感じますよね。でも、今回ご紹介するのは、根性でガツガツやるトレーニングではなく、ゆるやかな筋トレです。
足を太くさせないためには、負荷をあまりかけないことが重要なポイントですよ。
スクワットは足を太くするのでNG
ではまず、足を太くしてしまうNGトレーニングからご紹介します。一般的には、有酸素運動の効果を上げるには、「スクワット」が効果的だと言われています。
しかし、筋肉太りの人には、スクワットはオススメできません。
足を太くさせない筋トレをするなら、スクワットはやめたほうが無難です。また、レッグカールなどの高負荷トレーニングも当然NG。
足を太くさせない筋肉トレーニングは、筋肉を目覚めさせる程度の負荷で充分なのです。たとえば、どんな筋トレが効果的なのでしょうか?
ハムストリングスを鍛える筋トレ
ハムストリングスとは、太ももの後ろ側の筋肉のことです。この部分は脂肪が多いのが特徴ですが、鍛えることで脂肪が燃焼し、太ももが細くなります。
また、ハムストリングスを鍛えると、太ももの前側の筋肉が弱まることが多いそうです。
それに加えて、ヒップアップ効果も期待できるので、下半身のシルエットがキレイになりますよ。
www.youtube.com- 床にうつ伏せになり、3段階で上体を起こします。
- そのときに、足も同時に上げることで、ハムストリングスを鍛えられます。
インナーマッスルを鍛える体幹トレーニング
筋トレといっても、体の内側にある「インナーマッスル」を鍛える体幹トレーニングは、体の軸を安定させ、バランスが取りやすくなる効果があります。
それと同時に、体を引き締める効果もあり、筋肉太りを解消するとともに、余計な脂肪を落とすことができます。
上の写真のような体幹トレーニングは、ハムストリングスと腹筋を鍛える効果があります。
インナーマッスルを鍛えれば、アウターマッスル(一般的なムキムキな筋肉)に頼ることなく、体を動かしやすくなる効果もあります。
アウターマッスルは、使わなければ少しずつ小さくなっていくので、筋肉太りを解消できる確率が高くなります。
内転筋を鍛える筋トレ
内転筋とは、股関節周辺のさまざまな筋肉の総称なのですが、ザックリいうと太ももの内側の筋肉のことです。
この部分も筋肉がつきにくいので、鍛えることで太ももを細くすることができます。
www.youtube.com- 床に横になり、頭を手で支えます。
- 上の足を体の前に出し、下の足を天井に向かって上げます。
- 30~50回くらいやって、反対もやります。
できるなら回数を増やしてもOKですが、太ももの前面に力が入らないように注意しましょう。
足が太くならないマッサージ方法
足が太くならないトレーニングをした後は、マッサージで筋肉をほぐすことが大切です。筋肉太りの人はとくに、運動後のマッサージやストレッチを必ずおこなってください。そうしないと筋肉が硬くなり、足が太くなりやすくなります。
足の筋肉をほぐして、柔らかくする効果がある
足の筋肉をマッサージすることで、硬くなった筋肉を柔らかくし、これ以上足が太くなるのを防ぐことができます。
また運動で使った筋肉は、必ずその日のうちにほぐしておくことで、太くなるのを防げます。
脂肪の奥にある筋肉に効かせるマッサージをする
力を入れたときに硬くなるのが筋肉です。スポーツをやっていたのが昔なら、現在は、筋肉の上に脂肪がついている可能性があります。
脂肪も一緒にマッサージすることで、「むくみ解消」や「脂肪燃焼」の効果もありますが、効かせたいのは筋肉です。
そのため、脂肪の奥にある筋肉に効かせるマッサージをしないと、効果がありません。
足が太くならないマッサージのポイントは、足を脱力した状態でおこなうこと。筋肉が緊張して硬くなった状態では、筋肉をほぐすことはできません。
ふくらはぎなら、内側・外側をそれぞれ親指で指圧する要領でマッサージすると効果的です。
あまり弱くてもダメですが、強くやりすぎると筋繊維をこわしてしまう恐れがあるので気をつけましょう。
筋肉の緊張をほぐすジェルなどを使うと効果的
足が太くならないマッサージの効果を高めるには、筋肉の緊張をほぐすことが大切です。筋肉が緊張している状態とは、力が入っている状態のことです。
そのため、リラックスできる香りが含まれている「美容オイル」でも良いですし、足痩せ効果のある「スリミングジェル」でも良いでしょう。
足を太くさせない日常生活の注意点
足を太くさせない方法についてひと通りご紹介しましたが、最後に、日常生活での注意点をご紹介して終わりにしたいと思います。
足が太くならない歩き方をする
筋肉太りした足をこれ以上太くさせないためには、歩き方にも注意する必要があります。歩くときは、とくに「ふくらはぎの筋肉」を使うので、ふくらはぎが大きくなりやすいのです。
足が太くならない歩き方のポイント
- 歩くスピードを速くしすぎない
- ヒールの高い靴をひんぱんに履かない
- ふくらはぎの筋肉を使いすぎないように大股で歩く
- 余計な筋肉を使わないように、姿勢を正す
- きちんと呼吸しながら歩く
- 内股やガニ股を改善する
とくに女性に多いのが、ヒールの高い靴を履くこと。ヒールが高いとふくらはぎの筋肉を使うので、普段はなるべくペタンコ靴がオススメです。
また、有酸素運動の効果を高めるためにも、歩くときは呼吸を意識するようにしましょう。
足が太くならない食生活をする
食生活だけで、足の筋肉太りを解消することはできませんが、できるだけ足が太くならない食生活をすることは可能です。
筋肉をつくるのは「タンパク質」ですから、タンパク質の摂り方に気をつけるポイントがあります。
といっても、タンパク質は人間の体に必要な栄養素。絶対に摂らなければいけません。では、どうすればいいのか。
それは、「植物性タンパク質」を中心に食べることです。植物性タンパク質の代表的な食品は、大豆製品です。
タンパク質の量は、動物性タンパク質のほうが圧倒的に多いので、肉や魚、卵などをたくさん食べると、筋肉が大きくなる可能性が高いのです。
とくに昔スポーツをやっていた人は、動物性タンパク質を摂り過ぎると、筋肉になりやすいと考えられます。まったく食べないのではなく、植物性タンパク質を多めにすると良いでしょう。
筋肉太りを解消して、足を細くすることは可能です
足を太くさせないトレーニング方法をはじめ、有酸素運動やマッサージ、ストレッチや歩き方などをご紹介しました。
筋肉太りの人は、一般的なダイエットをしても、足が細くならない可能性が高いです。むしろ筋肉がついて、余計に太くなる可能性もあるので、コツが必要なのです。
でも、効果的な方法を実践すれば、足を細くすることは可能ですよ。