ダイエット成功の秘訣は、脳のメカニズムにあった!
痩せたいのに、なかなか痩せられない……。
ついダラダラと食べ過ぎてしまう……。
ダイエットをなかなか成功させられない人や、すぐにリバウンドしてしまう人は、「太る脳」を持っているのかもしれません。
脳にはクセがあり、特定の思考パターンを繰り返すことで、クセや習慣として定着します。
たとえば、子供の頃から「1日3食たべる」「出された物は残さないのが常識」と教えられ、それが普通だと思ってしまうと、気がついたら太る脳になってしまうこともあります。
では、痩せる脳とは何なのでしょうか?
痩せる脳とは、簡単にいうと「ストレスのない脳」のこと。
この痩せる脳を作れば、ダイエットに縛られず、一生太らない体を手に入れられます。
我慢せずに美味しい物を食べても太らないなら、それほど嬉しいことはありませんよね。
今回は、この「痩せる脳」を手に入れて、一生太らない体をつくる「脳ダイエット」のやり方をご紹介します。
目次
痩せない原因は「脳の錯覚」だった!
それなりに食事には気をつけているのに、なぜか痩せられないと感じていませんか?
その原因は、脳の錯覚によるものかもしれません。ダイエットと脳には、大きな関係があったのです!
脳には生命を維持する大切な役割がある
私たちの体は、脳からの指令によって動いています。脳には、生命を維持する大切な役割があるので、体に色々な指令を出します。
もし、体が生命の危機にさらされると、脳はそれを回避しなければいけません。
たとえば、「食事量が急激に減った」「栄養が不足している」「体重が激減した」などの変化は、生命の危機と判断して、脳が体に「もっと食べろ」と指令を出すのです。
そのため間違ったダイエットを繰り返していると、食欲をコントロールできなくなってしまうのです。
器の大きさで脳が錯覚する
視覚から入ってきた情報は、脳で認識されます。つまり、目で見た物は、脳で感じるのです。これをダイエットの観点で考えると、満腹感をコントロールできます。
たとえば、大きな器に少量の食べ物が盛りつけられていると「少ない」と脳が感じます。
でも、小さな器に同じ量の食べ物があふれるように盛りつけられていると「多い」と脳が感じます。視覚は、脳に大きな影響を与えているのです。
この錯覚を利用すれば、ダイエットを成功へ導くことができます。
食事は、できるだけ小さな器に盛りつけることで、満腹感が変わってきますよ。
色で食欲をコントロールする
視覚には、量だけでなく、色によるイメージも大きく影響しています。たとえば、赤を見ると興奮したり、やる気が出たりしますよね。
これをダイエットに当てはめてみると、食欲をコントロールすることができます。
青い色は、食欲を抑える効果があるので、食器やテーブルクロスなどを青にすると、食べすぎを防止することができます。
痩せる脳の作り方
脳とダイエットの関係が、何となく見えてきたので、具体的に痩せる脳の作り方をご紹介していきます。痩せる脳とは、ストレスのない脳のことです。
幸せホルモン「セロトニン」を増やす
ストレスのない「痩せる脳」を作るには、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌を増やすことが有効です。
セロトニンが増えると、ストレスを緩和して、心に安らぎを与えてくれます。だから別名「幸せホルモン」と呼ばれているのです。
セロトニンには、食欲をコントロールする効果もあるので、必要以上に食べすぎるのを防いでくれます。では、どのようにセロトニンを増やせば良いのでしょうか?
◆セロトニンを増やす食べ物
痩せる脳を作るには、食べ物でセロトニンを増やすと良いでしょう。セロトニンの分泌を増やす食べ物は、「トリプトファン」です。
トリプトファンが多く含まれる食べ物
- バナナ
- ヨーグルト
- ナッツ類
- 大豆製品
◆セロトニンを増やす運動
セロトニンを増やし、痩せる脳を作るには、リズム運動をするのが効果的です。リズム運動とは、一定のリズムを刻んだ反復運動のこと。たとえば、ウォーキングや踏み台昇降などが、これに当たります。
20分くらい続けることで、脳内にセロトニンが分泌されていきます。
◆セロトニンを増やす生活習慣
セロトニンの分泌には、体内時計が大きく関係しています。朝起きたらカーテンを開けて、まぶしい朝日を浴びれば、心も体もすっきり目覚めます。
これで体内時計がリセットされて、1日のサイクルが正常に動きはじめるのです。
このサイクルをコントロールしているのは、自律神経です。日中に優位になる「交感神経」と、夜に優位になる「副交感神経」の切り替えをスムーズにすることで、自律神経が整います。
それによりセロトニンの分泌を増やし、食欲をコントロールできるようになります。
【瞑想を活用した食べ方】マインドフルイーティング
今アメリカの企業を中心に話題になっている 「マインドフルネス」。Googleなど、大手企業でも導入され、ストレスコントロールに活用されているそうです。
マインドフルネスとは、「今この瞬間に集中する」という思考法のことです。感じたことを分析するのではなく、「ただ感じること」。
ただ、ありのままを感じることで、無駄にネガティブになったり、雑念で頭がいっぱいになることがなくなります。
それによりストレスが軽減され、体の健康や仕事の効率をアップすることにつながります。
これを活用した「マインドフルイーティング」という食べ方があります。
たとえばプリンを食べているとき、「これ食べたら太るだろうなぁ」という状況や感情を分析するのではなく、「卵とクリームのバランスが絶妙なプリンを食べている」という五感を研ぎ澄ますのです。
嗅覚(ニオイ)、視覚(見た目)、味覚(味わい)、聴覚(音)、触覚(食感)をしっかり感じながら食べることで、食べ過ぎを防ぎ、体に必要な栄養を取り入れることができると言われています。
良くない食べ方の例としては、立ったまま食べる、テレビを観ながら食べる、取り皿に分けないで食べるなどがあります。
マインドフルイーティングを実践すれば、ストレスを緩和しながらダイエットに成功することができるので、まさに「痩せる脳」を作るのに役立ちますね。
脳ダイエットのやり方
痩せる脳の作り方がわかったので、具体的な脳ダイエットのやり方をご紹介しましょう。奥田弘美著「精神科医の脳ダイエット」を参考にご紹介します。奥田さんご本人も長年リバウンドを繰り返し、一念発起してダイエットと脳の関係を学び、太らない方法にたどり着いたのだそうです。
そんな脳ダイエットのポイントを簡単にお伝えします。
ゆっくり食べて、空腹感が消えたらSTOP!
脳ダイエットのやり方は、腹八分目で食事を終わりにすることです。でもこれは、意外とむずかしいんですよね。
たとえば、「あと一口だけだから食べちゃおう」とか「これは大好物だから今日だけ」とか、心当たりはありませんか?
脳ダイエットのポイントは、「お腹が空いたら食べる」「お腹が空いていないなら食べない」ということ。
当たり前のように感じますが、これが本当にできている人は少ないのではないでしょうか?
本当に空腹を感じたら食事をして、空腹感が消えたら食事を終わりにしましょう。満腹まで食べたらアウトです。
ゆっくりとよく噛んで食べれば、無駄に食べすぎることがなくなります。食事は20分以上、30分未満で食べることが脳ダイエットのコツです。
食べる時間に縛られない
脳ダイエットのやり方で、何よりも大切なことは、1日3食にこだわらず、「お腹が空いたら食べる」という習慣です。これさえ守れば、必要以上に太ることはほとんどありません。
脳ダイエットの大きなメリットは、空腹を我慢する必要がないこと。お腹が空いたら食べればいいし、時間になってもお腹が空いていないなら食べなければOK。
でも、仕事中のランチタイムは、「午後にお腹が空くと困るから」という理由で、無理やり食べていませんか? それも太る原因です。では、どうすれば良いのでしょうか?
お腹が空いていないランチタイムは、炭水化物をひかえ、「低カロリーのタンパク質」と「ビタミン・ミネラル」を食べることです。
簡単にいうと、肉と野菜ですね。栄養補給をしておけば、午後に体力不足になることは少ないです。
ストレスをためない
この場合の「ストレス」とは、「空腹を我慢するストレス」だけではありません。
ダイエットをする上で、さまざまなストレスがかかってくることがあります。
- 特定の食材を調達するストレス(例:〇〇ダイエット)
- 食材の調理をするストレス
- 特定の物を食べないストレス(例:低糖質ダイエット)
- 美味しくない物を食べるストレス
- 疲れているのに、運動を続けるストレス
ストレスはダイエットの大敵です。「痩せる脳の作り方」でもお話しましたが、脳にストレスがないことで痩せ体質をつくることができます。
何となく食べるクセをやめる
脳ダイエットのやり方は、「お腹が空くまで食べない」と説明しましたが、そうもいかない状況ってありますよね。
- もったいないから
- 滅多に食べられない物だから
- 付き合いで何となく
- 残したら失礼だから
- 小腹が空いたから
日本文化では、「出されたものは残さず食べる」という常識が根付いていますよね。
もちろん食べ物に感謝し、無駄にしないことは大切です。でも、食が豊かな現代では、無駄に食べすぎることが多すぎるのです。
とくに、「残したら相手に失礼だから」とか、「自分だけ食べないのは付き合いが悪いと思われる」とか、余計なことを考えてしまいますよね。このような食べ方は太る原因になります。
また、滅多に食べられない高級食材やどうしても食べたい大好物が目の前にあった時、お腹が空いていないのに食べてしまいますよね。
「お腹が空くまで食べない」を徹底することは、脳ダイエットで一番の秘訣です。
小腹が空いても、それは本当の空腹ではないので、食べる必要はありません。完全に空腹になったら食べましょう。
もし小腹が空いたら、軽い運動をすることで血糖値が上昇し、空腹が満たされるそうですよ。
炭水化物(糖質)は空腹感を増しやすい
「炭水化物は太る」と言われていますが、必要以上に敬遠する必要はありません。むしろ適度に摂らないと、うつ症状が出やすくなるなど、心身の不調につながります。
ただし、「炭水化物だけの食事」は、空腹感を増しやすいのでオススメできません。
たとえば、チャーハンや丼物、パスタなどの単品の食事は、糖質の摂りすぎになり、栄養バランスが崩れてしまいます。
とくに炭水化物だけの食事だと、すぐにお腹が空いてしまうのです。そのため、本当の空腹を感じているわけではないのに小腹が空き、間食してしまうことが多くなります。
炭水化物の上手な食べ方は、朝食ではキッチリ摂ることです。朝に糖質を摂ると、エネルギーに変換されやすいので、体温が上昇し代謝がアップします。
脳の活性化にもなるので、集中力も高まります。
反対に夕食では、炭水化物をなるべく控えるようにすると良いでしょう。寝ている間は代謝が低下しますので、必要以上に栄養を補給すると脂肪になります。
空腹が長すぎても逆効果
脳ダイエットでは、脳が食べたいと思っても、本当の空腹を感じるまで食べないのがポイントです。だから、小腹が空いただけでは食べません。
とはいえ、空腹を感じているのに、あまり長時間食べないでいるのも逆効果になります。本当の空腹がどれなのか、判断できるようになるには、少し練習が必要かもしれませんね。
たとえば、「高級フレンチのフルコース」を夕食でガッツリ食べたなら、次の日の夕方までお腹が空かない人もいるでしょう。
人それぞれ違うと思いますので、自分の本当の空腹を見極められるようになりましょう。
痩せる脳を作って一生太らない「脳ダイエット」
痩せる脳の作り方と、一生太らない脳ダイエットのやり方をご紹介しました。
脳ダイエットのメリットは、「リバウンドしない」「我慢しない」「ストレスがたまらない」と、良いことづくしです。
あなたも今日から、我慢しない脳ダイエットで、一生太らない痩せ体質を手に入れてみませんか?