しつこい便秘には、2~3分の美腸ヨガが効果的
ダイエットや美容の大敵である「便秘」。
とくに女性は、しつこい便秘に悩まされている人が多いのではないでしょうか?
便秘になると太りやすくなったり、肌荒れしたりしてイヤですよね。
下剤を飲んでも一時的にしか改善されず、便秘をくり返している人も多いことでしょう。
そんな便秘の原因の1つが、「ストレス」だと言われています。水を飲んだり、野菜を食べたりしても便秘が解消されない人は、ストレスが原因の便秘かもしれません。
ストレスがたまると、自律神経のバランスが乱れます。腸の働きは自律神経と深く関わっているため、便秘を引き起こしてしまうのです。
そこで効果的なのが「美腸ヨガ」。
美腸ヨガは自律神経を整えるとともに、腸の働きを活発にする効果があります。そのため、長年のガンコな便秘が解消された人もいるようですよ。
たった2~3分でOKの美腸ヨガで、元気な腸を取り戻しましょう!
目次
ストレス性便秘の特徴とは?
ストレスが原因で引き起こされる便秘のことを「ストレス性便秘」と言います。
では、あなたの便秘がストレス性便秘なのかどうか、その特徴をチェックしてみましょう。
- 硬くコロコロとした便が出る
- 逆に、ベチャベチャとした便が出る
- 便秘と下痢をくり返す
- お腹に痛みがある
- お腹の張りがある
- 便秘薬を飲んだときしか出ない
当てはまる項目があれば、ストレス性便秘かもしれません。
なぜストレスがかかると便秘になるの?
便秘の原因には色々ありますが、ストレスもその1つ。毎日の仕事などでストレスがたまると、それが腸の働きに悪影響を及ぼしてしまうのです。
では、なぜストレスがかかると便秘になりやすいのでしょうか?
その原因は、「自律神経の乱れ」です。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、ストレスがたまると「交感神経」が優位になります。
交感神経は、緊張や興奮した状態のときに優位になります。一方、副交感神経は、リラックスした状態のときに優位になります。
この交感神経と副交感神経のバランスが整っていれば問題ありませんが、ストレスにより自律神経のバランスが乱れると、腸の働きが鈍くなり、便秘を引き起こしてしまうのです。
では、なぜ「自律神経」と「腸の働き」に関係があるのでしょうか?
腸のぜん動運動は、副交感神経が優位になったときに活発になります。そのため、ストレスによって交感神経が優位な状態が続くと、十分なぜん動運動ができず、便秘になってしまうのです。
美腸ヨガは自律神経を整えて腸ストレスを改善する
ストレスがかかると便秘になる「ストレス性便秘」。これを「過敏性腸症候群」とも言います。ストレスを受けることで、腸が過敏に反応してしまう状態のことですね。
もともと腸は、ストレスの影響を受けやすく、「第二の脳」とも言われています。
腸ストレスは、食生活や睡眠不足など、様々な生活習慣が原因になっていますが、もちろんストレスも原因の1つ。
そこで、腸ストレスを改善してくれるのが「美腸ヨガ」なんです。
美腸ヨガは、ストレスによって乱れた自律神経を整える効果と、腸の働きを活発にする効果の2種類の役割があります。それにより、ガンコな便秘も解消してくれるんですね。
美腸ヨガは朝と夜のポーズに分かれている
美腸ヨガは、朝と夜のポーズに分かれています。では、なぜ朝と夜にやるのでしょうか? 朝と夜のそれぞれの美腸ヨガの効果は、以下の通りです。
- 朝……「交感神経」を優位に。腸を刺激して排便を促す。
- 夜……「副交感神経」を優位に。下がった腸を戻して消化を促す。
ガンコな便秘に悩まされている人は、「美腸ヨガ」を朝と夜の1日2回行ってみましょう。1回のヨガは、たった2~3分なので、忙しい人でも実践できますね。
腸に刺激を与えて「ぜん動運動」を活発にする効果も
便秘の原因は、もちろんストレスだけではありません。水分補給が足りなかったり、野菜不足だったりすることも原因の1つ。
水分が足りないと便が硬くなり出にくくなりますし、野菜が不足すると腸内環境が悪化します。
つまり、ストレス以外にも、腸の働きが悪くなる原因があるのです。
美腸ヨガは、自律神経を整えるだけでなく、内臓に直接刺激を与えて、ぜん動運動を活発にする効果もあります。
腸の働きを活発にするには、ウォーキングなどの運動も効果的ですが、とくにヨガがおすすめ。
ヨガは、体をねじったり、お腹を伸ばしたり、体を前後左右に動かしたりと、内臓に刺激を与えるポーズが盛りだくさん。そのため、腸のぜん動運動を活発にし、便秘を解消してくれるのです。
便秘解消に効果的な「美腸ヨガ」のポーズ
では、ガンコな便秘を解消する「美腸ヨガ」のポーズをご紹介します。自律神経を整える効果があるのはもちろん、腸を刺激する効果もあるので、様々な便秘の症状を改善してくれますよ。
では、美腸ヨガのポーズを「朝」と「夜」に分けてご紹介します。
まずは腹式呼吸から
美腸ヨガは、腹式呼吸を行いながらポーズをとることが大切。呼吸法は色々ありますが、ヨガではおもに腹式呼吸が推奨されています。
腹式呼吸にはリラックス効果があり、血の巡りを良くすることでヨガの効果が格段にアップします。
- まずは、息を吐き切ります。
- そして、鼻から息を吸い込み、お腹をふくらませます。
- 十分に息を吸い込んだら、ゆっくりと口から息を吐きます。このときにお腹をへこませていきましょう。
美腸ヨガのポーズをするときは、この腹式呼吸を意識してみてくださいね。最初は、腹式呼吸を練習するだけでもOKです。
腹式呼吸はお腹を使うので、それだけでも腸を刺激することができますよ。
「朝」の美腸ヨガのポーズ
夜から朝にかけては、副交感神経が優位になっていますが、起きて朝日を浴びることで交感神経を高め、自律神経が整います。
それと同時に「朝の美腸ヨガ」をすることで交感神経を優位にし、腸の働きを活発にします。
朝起きたら、まずコップ1杯の水を飲み、美腸ヨガを始めましょう。水分補給をすることで、排便がスムーズになる効果があります。
◆朝の美腸ヨガ「マーメイドのポーズ」
- 横向きに寝ころがり、下の手を伸ばします。
- 伸ばした手の上に頭をのせて、足を床から持ち上げます。
- 太もも・ウエスト・お尻を意識しながら、わき腹に効いているのを感じましょう。
- 5呼吸キープしたら、反対側も同様にやります。
◆朝の美腸ヨガ「ヨットのポーズ」
- 床に足を伸ばして座ります。
- 片足を立てて、その足と反対側のひじを膝に当てます。
- ウエストをひねり、腸が刺激されるのを感じましょう。
- そのまま5呼吸をしたら、反対側も行います。
◆朝の美腸ヨガ「コブラのポーズ」
- 床の上でうつ伏せになり、脇を締めて、胸の横に手をつきます。
- 手で床を押しながら、ゆっくりと上半身を持ち上げていきます。
- 肩甲骨を下げて、胸を開きます。目線は斜め上に。
- このとき、かかとをくっつけて足の甲で床を押します。
- ゆっくりと元の体勢に戻ります。
◆朝の美腸ヨガ「弓のポーズ」
- マットなどのやわらかい床の上で、うつ伏せになります。
- 膝を曲げて、両手で足首をつかみます。
- 息を大きく吸って、吐きながら胸と太ももを同時に持ち上げます。顔もできるだけ上を向く。
- このままキープして、3呼吸します。
- これを4セット行います。
「夜」の美腸ヨガのポーズ
夜は、副交感神経を優位にして、緊張状態からリラックス状態に変えていきます。副交感神経が優位になると、腸のぜん動運動が活発になります。
さらに、下がった腸を正常な位置に戻し、消化を促してくれます。
また、副交感神経を優位にするとストレスが軽減され、安眠効果もアップしますよ。では、夜の美腸ヨガのポーズをご紹介します。
◆夜の美腸ヨガ「猫のポーズ」
- 四つん這いになり、足は肩幅くらいに開きます。
- 手を前に伸ばして、おでこを床につけます。
- 体が前に傾くので、下がった腸の位置を上げることができます。
- そのまま5呼吸をします。
◆夜の美腸ヨガ「バッタのポーズ」
- うつ伏せになり、両手を後ろで組みます。
- 両足と肩を床から上げて、5呼吸します。
- 腸を圧迫することで、刺激を与えます。
- ゆっくりと元の体勢に戻ります。
◆夜の美腸ヨガ「太鼓橋のポーズ」
- 仰向けになり、両膝を立てます。
- 両手は体の横につき、かかとをお尻に近づけます。
- 息を吸いながら、お尻から背骨を順番に床から離していきます。
- 両手を組んで体の下に置き、肩甲骨を引き寄せます。
- 腕で体を持ち上げるようにして、さらに体を天井に近づけます。
- 3呼吸したら、息を吐きながら背骨を順番に床につけていきます。
◆夜の美腸ヨガ「ねじり三角のポーズ」
- 右足を前にして両足を前後に大きく開き、左足を45℃内側に向けます。
- 上半身を前に倒しながら、右足の外側に左手をつきます。(届かなくてもOK)
- 右手を上に伸ばし、体をねじります。
- 5呼吸キープしたら、ゆっくりと姿勢を元に戻します。
- 反対側も同様に行いましょう。
お腹が張っている時の「ガス抜き」のポーズ
便秘になると、腸にガスがたまってお腹が張ることはありませんか?
その場合には、ガス抜きすることでお腹が楽になり、腸の働きが正常に戻ります。
腸のガス抜きをするには、「赤ちゃんのポーズ」が効果的。「赤ちゃんのポーズ」は腸を刺激して、ガスが出やすくなります。
◆ガス抜き効果のある「赤ちゃんのポーズ」
- 仰向けになり、両膝を抱えて腹部を圧迫します。苦しい場合には、片足ずつ抱えましょう。
- 息を吐きながら、頭を床から上げていきます。
- 体を丸めて、腸を刺激しましょう。
美腸ヨガと並行して、便秘解消に効果的な食べ物を摂ろう!
美腸ヨガは便秘解消に効果テキメンですが、便秘解消に効果的な食べ物を摂ると、さらに効果がアップします。おすすめは、以下の食べ物です。
- オリーブオイル(オレイン酸)
- ごま・桜エビ・青のり(マグネシウム)
- 納豆・ヨーグルト(乳酸菌)
- キノコ・海藻(食物繊維)
- ハチミツ・きな粉(オリゴ糖)
便秘解消に効果的な食べ物は、「食物繊維」と「乳酸菌」の組み合わせが最強。一緒に摂ることで腸内環境が良くなり、便秘をスルッと解消できますよ。
逆に、便秘になりやすいのは、肉(タンパク質)や冷たい物、コーヒーやアルコールなどです。
タンパク質は体に必要な栄養素ですが、肉ばかり食べると腸内の悪玉菌が増え、便秘になりやすいのです。
冷たい物やコーヒーは体を冷やすので便秘になりやすく、お茶やアルコールなどはタンニンが多く含まれているので、飲み過ぎると便秘を引き起こします。
そして、もう1つのポイントは水分補給をしっかりすること。水分補給は便秘解消の基本です。
とくに食物繊維を食べたときは、水分を摂らないと便が硬くなってしまう場合があるので気をつけてください。
水ならミネラルウォーターがおすすめですが、甘酒やココアなども便秘解消に効果的です。
美腸ヨガは、早い人なら2日で便秘解消効果が!
美腸ヨガは、朝と夜にそれぞれ効果のあるポーズが分かれています。
副交感神経を優位にする「夜の美腸ヨガ」と、腸を刺激する「朝の美腸ヨガ」の組み合わせによって、効果的に便秘を解消することができます。
効果テキメンなので、早い人なら2日くらいで便秘解消の効果が表れるようですよ。
即効性も期待できる「朝」と「夜」の美腸ヨガをそれぞれ行い、効果的にストレス性便秘を解消していきましょう。
美腸ヨガで「腸内環境」と「体のリズム」を整えよう
美腸ヨガの効果とやり方についてご紹介しました。とっても簡単なので、運動が苦手な人でも毎日できそうですね。美腸ヨガは腸を直接刺激するので、便秘解消に効果テキメン。自律神経を整える効果もあるので、毎日2~3分の美腸ヨガで「腸内環境」と「体のリズム」を整え、心も体も健康になりましょう!