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新入社員にやってはいけないこととは?教育担当の注意点を紹介

4月は新入社員を迎え入れる季節。

しかし、教育担当者は、新入社員の教育方法に頭を悩ませているかもしれません。

そこで今回は、教育担当者が知っておくべき「新入社員にやってはいけないこと」をご紹介します。

最近の風潮として、新入社員はお客さまのように扱われていますが、適切な教育をすれば効果的に成長してくれます。

注意点や対策についても詳しく解説しているので、新入社員の育成に役立ててみてください。

教育担当が新入社員にやってはいけないこと7選

教育担当者が、新入社員にやってはいけないことを7つご紹介します

1. できないこと・失敗したことに対して叱る

新入社員は、仕事ができないのが当たり前なので、失敗することも多いでしょう。そんなときに、できないことや失敗したことに対して叱るのは避けるべきです。

教育担当者の役割は、新入社員を監視することではなく、仕事を教えることです。何もわからない状態から、新入社員が成長できるようにサポートすることが求められます。

できないことを叱るだけでは、新入社員のメンタルに悪影響を与え、早期退職につながる恐れがあります。教育担当者が注意して対応することが必要です。

2. フィードバックをせず、自分で考えさせる

成長を促すために「自分で考えてみろ」と言う上司もいますが、これはNGです。まだ、経験が浅い新入社員が自分で考えても、正しい答えを導き出すことは難しいからです。

最初のうちは、何がダメだったのかを具体的に指摘し、次回からどうすべきかを教えることが大切です。何度かくり返し教えた後で、それでも間違えた場合に初めて自分で考えさせるのが効果的です。

3. 他の社員と比較する

新入社員は、何もできない自分に対して、ただでさえ不安を感じています。そんな中、他の社員と比較されると、できない自分が浮き彫りになり、自信を失くしてしまいます

他の新入社員と比べることはもちろん、独り立ちした先輩社員や、自分が新入社員だった頃とも比較してはいけません。不安を抱えている新入社員の気持ちを理解し、配慮したフィードバックをすることが大切です。

4. 自分のやり方を押しつける

同じ仕事でも、やり方は人それぞれです。一見、非効率に見える方法でも、本人にとってはミスを減らすための工夫や、最終的には効率的な方法であることもあります。

教育担当者が「もっとも効率の良いやり方を教えてあげている」という親切心で言っていても、まずはそのやり方で結果を見てみることが重要です。

もし、その方法で失敗したり、時間がかかったりするようなら、そのときにフィードバックをするのが最適です。

5. 作業内容だけ指示して目的を伝えない

新入社員は、仕事のやり方をまだよく理解していません。その状態で作業内容だけを伝えても、思い通りの結果を得られないことが多いです。そこで、できないことを叱ってしまうと、モチベーションが下がってしまいます。

新入社員に指示を出す際は、作業の目的も伝えることが大切です。目的がわかれば、何となく全体像が見えてくるので、どこまでが許容される範囲で、どこを重視すべきかが自然と理解できるようになります。

6. 自発的な行動をすべて否定する

一生懸命頑張っている新入社員は、少しでも役に立ちたくて自発的な行動を起こす場合があります。しかし、それが既存社員にとって余計なことだったり、見当違いなことだったりするケースもあります。

確かに余計なことかもしれませんが、自発的な行動をすべて否定するのはNGです。

最近の新入社員は指示されたことしかやらない傾向が強いため、自発的に行動する新入社員は貴重です。将来的に即戦力になる可能性が高いため、まずは温かく見守りましょう。

7. 残業させる・残業は無能の証しだと責める

働き方改革によって、無理に残業を強制する企業は減少していますが、期限付きの仕事があれば、時には残業せざるを得ない場合もあります。仕事のスピードは人によって異なり、新入社員はとくに仕事に慣れていないため、残業が発生することも少なくありません。

しかし、新入社員の仕事が時間内に終わらないのは教育担当者の責任であり、本人に残業を強いるのは間違いです。また、仕事が時間内に終わらないことを「無能の証し」として責めるのは絶対にNGです。

新入社員は定時で帰宅させ、教育担当者や先輩社員が残業して仕事を終わらせるのが、適切な対応といえるでしょう。

新入社員の教育に疲れる理由

教育担当が、新入社員の教育に疲れてしまう理由をご紹介します。

自分の仕事が進まない

新入社員の教育に時間を取られるあまり、自分の仕事が進まなくなるのは、教育担当者によくある悩みです。その結果、仕事が遅れてしまうと上司から叱られることもありますよね。

新入社員の教育は、本来の仕事にプラスして頼まれる仕事です。もし、どうしても仕事が回らないようであれば、同僚や先輩に助けを求めましょう。良好な人間関係を築けていれば、きっと助けてくれるはずです。

頼みづらい環境であれば、教育担当を命じた上司に事情を説明し、抱えている業務を他の社員に割り振ってもらったり、期限を延ばしてもらったりするように交渉してみてください。

それでも理解してもらえない場合は、人事部などに相談することをおすすめします。自分がつぶれないように、自分の心身の健康を守ることが1番大切です。

一生懸命教育してもうっとうしいと思われる

新入社員に一生懸命教育をしても、本人からはうっとうしいと思われることがあります。教育担当者はどうしても指摘やダメ出しが多くなるため、うざいと思われるのは仕方ありません。

しかし、それが原因で新入社員に厳しく当たるのはNGです。ストレスがたまって疲れてしまうこともありますが、うっとうしいと思われるのは教育担当者として仕方のないことなので、あまり深く考えないのが1番です。

過度に気を遣いすぎると自分が疲れてしまうので、適度に心の余裕を持ちましょう。

教育の成果が出ない

新入社員の教育で疲れてしまう理由の1つは、教育した成果がなかなか見えないことです。人によって成長速度が異なるため、それを1つの個性として受け入れることが大切ですが、覚えが悪い新入社員に対してはどうしても疲れを感じる場合があります。

ただし、教えてもなかなか仕事を覚えてくれない新入社員に対して、厳しく接するのはNGです。メンタルを壊してしまうリスクもあるため、十分注意が必要です。

「わからないときは質問してね」と伝えておき、一歩引いて見守るようにしましょう。急がず、焦らず、新入社員が自分のペースで成長できるようサポートすることが大切です。

今どきの新入社員の特徴を知っておこう!

今どきの新入社員の特徴を知っておけば、事前に対策を練ったり、心構えができたりするので、ここで確認しておきましょう。

指示したこと以外はやらない

最近の新入社員は、指示したことは忠実にこなすものの、それ以外のことは一切やらない傾向があります。これにはいくつかの理由が考えられます。

  • 余計なことをして怒られるのが怖い
  • マニュアルやガイドラインがないと何をすべきか判断できない
  • 子どもの頃から主体的に行動する習慣がない
  • 上司や先輩に遠慮して動けない
  • 目立った行動をして嫌われたくない

繊細なメンタルの持ち主が多い世代のため、「怠けている」「頭が悪い」などと決めつけず、温かく見守りながら、適切な指示を出すことが大切です。

質問せずに問題を抱え込む

新入社員は入社したばかりで会社の雰囲気に慣れていないため、質問したくてもできない可能性があります。気軽に相談できる相手もいないため、一人で問題を抱え込んでしまうこともあるでしょう。

たとえば、先輩の仕事を中断させて質問すると迷惑をかけるのではないか、「そんなこともわからないのか」と怒られるのではないかと考えてしまうことがあります。

あらかじめ「わからないことがあれば、いつでも相談してね」と伝えておくことが大切です。気軽に質問できる環境を作ることが、新入社員の成長につながるでしょう。

失敗しても謝らない・失敗を恐れすぎている

最近の新入社員は失敗を恐れる傾向があります。これには、大きく2つの理由が考えられます。

  • 失敗を認めると自分が間違ったことになる
  • 自分の失敗が露呈して「できない人」と思われる

つまり、自分への評価が下がることを恐れるあまり、失敗を認められないのです。

新入社員は失敗するのが当たり前だと認識させることで、失敗から学べるようになるでしょう。

プレッシャーに弱く挫折しやすい

最近の新入社員は安定志向の人が多いため、ストレスやプレッシャーに弱く、挑戦することを恐れる傾向があります。安全な環境にいることを望み、その先に進むことを恐れている可能性があります。

また、人によっては失敗によるトラウマを抱えており、過度に失敗を恐れる場合もあります。家庭環境や学校生活での経験が影響しているのかもしれません。

そのため、プレッシャーを感じて行動した結果、失敗するとすぐに挫折してしまう場合もあります。最悪の場合、退職につながることもあるため、できるだけプレッシャーを与えないように配慮し、サポートすることが大切です。

仕事よりもプライベートを大切にしている

働き方改革によってワークライフバランスへの意識が高まり、若い世代を中心にプライベートを大切にする傾向が強くなっています

社会に出たばかりの新入社員にとって、「人生を豊かにするのは仕事だけではない」「努力は必ずしも報われるわけではない」「好きなことを優先すべき」など、これまでメディアから得た情報が、正しいものとして認識されています。

もちろん、仕事が人生のすべてではありませんし、プライベートを充実させることは大切です。しかし、それが仕事をおろそかにする理由にはなりません。

その意図が正しく伝わらないとハラスメントと誤解されてしまう恐れもあるため、正しい働き方の認識を伝えていくことも、教育担当者の役割といえるでしょう。

新入社員教育の注意点と適切な対策

新入社員を教育する際の注意点と、新入社員に対する適切な対策をご紹介します。

主体的に行動できるように誘導する

新入社員を即戦力人材に育てるためには、まず主体的に考え、行動できるようになることが重要です。そのために必要なのは、教育担当が上手に誘導してあげることが必要。

たとえば、以下のようなステップで新入社員の行動を促すと効果的です。

  • 手順を覚えた上で「次に何をすべきか」を考えさせる(行動のきっかけ作り)
  • 失敗した原因と対策を聞く(問題解決能力を磨く)
  • 仕事を任せる・自分で判断させる(責任感を持たせる)

何度か同じ作業をくり返し、手順を覚えた頃に「次に何をすべきか」を考えてもらうと自然と次のステップへ進む準備が整います。ただし、まだ手順がわからない状態で質問するのは避けましょう。

手順を完全に覚えた後に、1度くらいは失敗することもあるはずです。その際に、失敗した原因と今後の対策を述べてもらいます。ただし、決して責めるような言い方をしてはいけません。

ある程度仕事を覚えた頃に、部分的でも1つでも良いので仕事を任せてみましょう。もしくは、自分で判断させる機会を設けます。それが間違っていたとしても、その方法でやらせてみることが大切です。そのやり方で失敗したら、再び失敗の原因と対策を述べてもらいます。

PDCAサイクルを回すように、くり返し教育することで徐々に主体性が育っていくでしょう。

さらに、教育担当者は新入社員の個性や能力を理解し、それに合った仕事を任せることも重要です。それぞれに適した業務を任せることで自信がつき、成長につながります。

報連相のコツを教える

新入社員に対し、報告・連絡・相談(いわゆる報連相)の重要性を伝えることが大切です。教育担当が一人で新人教育を行っている場合、他の社員とも連携を取ることで、報連相の重要性が伝わります。

教育担当者だけに報連相をさせるのではなく、他の社員にも報連相をして良いことを伝えておくと効果的です。社内のさまざまな人とコミュニケーションを取ることができると、新入社員は自分が組織の中で行動していることを認識するようになります。

その結果、自分の行動が他の社員や組織全体にどのように影響を与えているか気づくことができ、責任感や自信が芽生え、成長につながるでしょう。

メンタル面に気を配る

最近の新入社員は、メンタル面が弱い傾向があります。しかし、これは決してダメなことではなく、これまでの環境や経験による違いにすぎません。

メンタル面を無理に強くさせることは避け、新入社員が安心して悩みや相談を打ち明けられる環境を整えましょう。たとえば、1on1を実施したり、常時質問を受けつけたり、日頃から相談できる雰囲気づくりも重要です。

また、場合によっては会社の協力が必要になるため、部署の責任者や上層部にも認識してもらい、サポート体制を整えてもらう必要があります。たとえば、メンタルヘルスに関する研修を実施したり、産業カウンセラーを配置したりすることも1つの方法です。

良い部分は褒めて、適切に評価する

新入社員を教育する際、ただ叱るのではなく、適切なフィードバックをすることが教育担当者の役割です。とくに、フィードバックを行う際は、決して「人格を否定しない」ことが大切です。

指摘する際は、性格面のことではなく、あくまでも仕事内容だけに焦点を当てましょう。

また、必ず良い部分を見つけて褒めることも重要です。まずは褒めて頑張ったことを評価し、その後にフィードバックをする流れが効果的です。

良い評価をもらうと、新入社員は自分の成長を実感し、モチベーションがアップします。たとえ改善点があっても、自分が適切に評価されていると感じれば、素直に受け入れて改善策を考えるようになるでしょう。

まとめ

新入社員にやってはいけないことについてご紹介しました

教育担当者は、頭を悩ませながらも、成果がなかなか見えないと疲れてしまうこともありますよね。

一方、新入社員は頑張っているのに評価されず、メンタルをすり減らしているかもしれません。

事前に適切な対策を練っておくことで、新入社員も教育担当者もお互いに良好な関係を築けるようになります。上手なコミュニケーションとサポートを心がければ、成長できる環境作りができるでしょう。

新入社員向けの記事は、以下も参考にしてみてください。